森のかけら | 大五木材


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20130702 1その特徴の中でも私が最も恐れた必殺技が、『ひとを水の中に引きずり込んで溺れさせ、尻の穴から手を入れてしりこだまを抜く!』というもの。当時は『しりこだま』というものが何なのかもよく分からなかったのですが、言葉の響きから『魂』のようなものだと勝手に想像していました。調べてみると、しりこだま』は『尻子玉』あるいは『尻小玉』と書くようで、人間の肛門内にあると想像されていて架空の臓器のことらしく、これを抜かれてしまうとふぬけになってしまったり死んでしまうそうです

 

20130702 2河童はこのしりこだまが大好物で、一説には抜いたしりこだまを食料にするとか(ひとの生き胆のようなもの?)、水の中に棲む竜王様への貢ぎ物にするとか諸説あるようです。昔は溺死者の姿があたかも玉が抜けたように見えたことに由来しているという説もあるようで、やはり水辺での事故の戒めとしての河童の存在が色濃く反映していると思われます。また、相撲が好きでよく子どもを相撲に誘うという話もあって、どうすれば河童に相撲で勝てるのかをよく考えたものです。

 

20130702 3河童の頭のお皿が乾いてしまうとパワーがなくなるので、なるべく勝負を長引かせて皿を乾かせる作戦、勝負の前にお辞儀をさせて皿の水をこぼさせて足元をすくうという奇襲作戦、好物のキュウリを餌に土俵際に追い込む作戦等々。妄想対決は想像力を高めてくれます。そもそも河童が相撲を好むのはきちんとした理由があうそうです。河童は龍などと同じく川や水の化身、精霊が姿を変えたものであり、相撲の起源も五穀豊穣を祈願する神事であり、そこに水・雨は欠かせません

 

20130702 4秋の豊かな収穫を得るために恵みの雨を請う神事を水神(河童)に奉納する神事として相撲があったとしたら、河童も見ているだけではなく参加したくなったのも道理。わが故郷の西予市野村町は昔より相撲が盛んな地域でしたので、今での相撲熱は高いのですが、相撲の起源やその由来、近くに川もあるのに河童との関係などを教わった事もありませんでした。あくまでも俗説、民間伝承ではあるものの公式や図式では表せないものを伝承していく事も大切だと思うのですが。




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