森のかけら | 大五木材


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20141102 1この矛盾に満ちた名前はなにもニヤトーに限った事ではなく、例えばブラジルの『セドロ』も広葉樹でありながら、『スパニッシュ・シーダー』の別名があります。しかもブラジルなのにスパニッシュ!これは『今日のかけら/セドロ』で詳しく説明させていただきましたが、かつてブラジルがスペイン領であったことと、削るとシーダーのような香りがするからという事で、地域で使われる木の名前がいかに材の特徴を現わしたものであるのか、またいかに分かりやすい木に見立てられるのかという事の証明です。

 

20141102 2そう考えれば、PNGでも赤身を帯びたニヤトーをペンシルシーダー(一般的には、北米原産のヒノキ科の高木インセンス・シーダーを現わす俗称として使われる。これこそ本当の鉛筆の木。カリフォルニア香杉 とも呼ばれる)のような香りのする木に見立てて表現したのかもしれません。木の名前って日本でもそうですが、本来の言葉が訛ったり、変化したり、つけ加えられたり、短縮されたりしながら口伝で形成されてきたものだと思うので、そのルーツって案外聞き間違いとかということだってよくある事。

Exif_JPEG_PICTUREまた日本人の感覚では考えらない概念もあって、やや赤身の薄いニヤトーを『ホワイトナトー』、あるいは『レッドシルクウッド』と呼ぶに至っては、何がホワイトで何がレッドなのやら・・・。でもその曖昧さ、おおらかさこそが誰にも愛される自然素材・木の醍醐味なのではないかと思うのです。それが人を騙すためとか市場を混乱させるためというのなら別ですが、自然発生的に起きた命名であるならば、それはそれである種その木の人気のバロメーターのようなものではないかと思うのですが

 

Exif_JPEG_PICTUREそのニヤトーのまあまあ重たい方バツの敷居サイズと、比較的軽い方のニヤトーの板が少しだけ残っているのですが、この辺りでの需要を考えると『端材』扱いで、『森のかけら』や『モザイクボード』などに小割して使った方がいいのかもと思案中。全国的にみれば、今もふんだんにニヤトー一族が流通している地域もあると思われますが、愛媛については「終わってしまった木」という感覚になってしまっているのが寂しいところ。やはり活躍できる場面がなくなると出番のない木は次第に忘れれてしまうもの・・・

 

20141102 4細かく割り返して使うのは最終手段で、何か大きなままで利用できる場面がないか出口の探求は続けるのですが、性質が似ている南洋系の木については、個々の木で明確な使い分けが定まりにくいというのが実情です。特にニヤトーはシリカが含まれているため刃先を痛めるため尚更なのです。でも昔はこの木を造作や内装、建具にまで使っていたのですから、今よりも木の個性に寛容だったというか、あるものは何でも利用してしまえの精神が旺盛だったのか、怖いもの知らずだったのか、今があまりに神経質なのか・・・

 




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