森のかけら | 大五木材


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昨日の7月5日の『大五の日』は、平日開催であったにも関わらず沢山の木工ファンが集まっていただきました。そのバイヤー並みに大量にお買い上げいただくツワモノも!多くが何度もご来店いただいている常連さんで、何をなさっている人か、どういうものを探されているのかまで分かるようになりました。お客さん同士の交流もできてきているみたいで、いろいろな情報も入ってきてありがたいです。〇〇さんがこういう木を探していたよとか、今度こういうお客さんを連れてくるよとか。半年開催しているとぼんやりと傾向が見えてきて面白いです。

開催曜日によってご来店される職業が偏っていたり。職業によっては月曜日が休みだったので来れたとか、水曜日開催なら毎月来れるのにとか。それだけ木工ファンが多岐にわたっていることの証明でもあります。曜日に関係なく毎回必ずご来店されるコアな方も数名いらっしゃいましてスタッフ並みに働いてもらうことも!今回もお弁当作家の尾原聖名さんがお出ましいただきました。前回はオシャレなメニューでしたが、今回は肉体労働をする弊社向けに、ガッツリ食べれるメニューを考えていただきました。その名も『大五飯』!

『大五の日』は、大五木材木材女子部(3人ですが)の提案で始まったものです。私自身は、それで木工好きな人が2,3人でも増えればいいかぐらいの最初は軽い気持ちでしたが、今やすっかり大五木材の顔となりつつあります。弊社の女性スタッフは皆一芸持っていて、経理の高橋正子さんは趣味で木工教室に通っていて糸鋸の腕前はかなりのもの!経理の事務作業の合間にも糸鋸の前に立って作品を生み出してくれています。当初は、外注するよりうちで出来るならという程度でしたが、次第に技術もアップしてきて今では製作体制の重要なキーマンに!

上の写真は正子さんが糸鋸で作った鋸。たまたまあった端材のもと形を行かしています。自然素材全般を担当してくれている石川奈々さんは絵心のある人で、以前に事務所のトイレの壁面アートを紹介しましたが、事務所のいろいろなところに彼女の作品が溢れています。こちらも変形の端材に手を加えて作ったもの。小学生の男の子の母親らしい、車好き男子の心をくすぐる作品です。いずれもアマチュア工芸ですが「こんなモノ作れた~」というものを作る喜び、楽しさに溢れています。こういう作品作りたい方、大五の日でお待ちしてます!




今までの経験の中で、自分史上もっともうまくクヌギの皮を剥がすことができたので、その成果物を並べて写真を撮りまくり悦に入っていました。剥がした鬼皮の内部は、姫路に住む娘たちのところに行った時に見つけてすっかりはまってしまった姫路名物のアーモンドバターのように見えて仕方がないのですが、これはなかなか共感してくれる人がいません。娘に写真を送ると「集合体はNG!送ってこないで!」と怒られ、集合体恐怖症トライポフォビア/Trypophobia)という言葉を知りました。

うちの娘の場合は、こういう集合体に気持ち悪さや嫌悪感を抱くというもので病的なほど深刻なものではないようですが、自分は今までそういうことを感じたこともなかったので意外でした。ちょっと気になって調べてみたら、ホットケーキを焼くときの小さな空気穴とか、蜂の巣の内部とか、珊瑚の模様とか、スイスチーズの穴とか、蓮の種とかが代表的なものだそうです。縞、斑点、穴などの模様が隙間なく、パターンのようになっていて文字通り集合している姿に恐怖感、嫌悪感、不安感を抱くというものでその対象は個人によりさまざまなのだそうです。

木が他の素材に比べて圧倒的に優位性を誇っているのは、根本的に木が嫌いな人などいない点だと、今までは信じて疑うこともありませんでしたがその考えも改めねばなりません。例えば精緻なバーズアイメープルの鳥眼杢の集合体ですら、世の中には不安に感じたり不快に感じる人もいるということ。自然が作り上げた造形美は万人の心に響くものと今まで盲目的に信じて提案もしてきました。レスポンスが鈍いと相手の感度を疑ったりしていましたので、にわかには受け入れがたい感覚です。

集合体恐怖症の研究は最近になって始まったようで、この症状の原因は有毒動物を避けるという適応の名残りであるとか、有機物に空いた穴は無意識に、自分の健康を損ないかねない、伝染性の病気や湿疹、吹き出物、傷、水疱などの皮膚病を連想させ、穴への恐怖は病気を避けるために役に立った進化上の能力の名残りではないかなどの仮説があるようです。改めてひとの感性の深淵を覗き込んだ気分になりました。もしかしてこれは樹皮を剥がされたクヌギの最終防御システムだったのかも・・・




昨日に続いて三津浜商店街でアンテナショップを開店させた『木生活(もくせいかつ』さんの話。こういう店が各種メディアで取り上げられ話題になるということは、その存在が珍しいということで、それぐらい愛媛においては木に携わる川下の出口が少ないのです。それは愛媛の木材業が原木や製品を県東京や大阪などの大都市圏にに出材して成り立ってきたという歴史的な背景もあって、川下産業が育ちにくいという土壌だったという事情もあります。今、弊社に来られる方々の多くは趣味の延長で木工を楽しまれている方ばかり。

売って儲けるために作っているというよりも、作ることが目的でうまく『できたら友人たちにプレゼントするという人が多くいて、原材料代も馬鹿にならないと苦笑しながらまた今日もお買い上げというパターン。それでも300種を超える木を実際に手に取って質感や重さ匂いなどを確認しながら買えるのはありがたい仰っていただきます。市井にはそういうアマチュア作家も沢山いるのですが、素材を変える場所や、作った作品を展示販売される場所が少ないというのが悩みの種だと思うので、『木生活』というスペースは相当ありがたいはず。

そういう潜在的な木のファンを店に呼び込むということが肝心ですが、そのあたりも1社だけで孤軍奮闘するのではなくて、横の繋がりで協力して水平展開できればもっと面白くなると思っています。『木生活』さんでは弊社の『森のかけら』のほかにも『誕生木ストラップ』や『木言葉書』なども取り扱ってもらっているのですが、中央の一番いいスペースに展示していただきありがたい(というか申し訳ないほど)。『誕生木ストラップ』も弊社よりも見やすく展示してもらっていて、モノによってはここで売ってもらうほうが売れたりするかも?!

 

littlebranch小澤奏さんが作られている、掌に収まる可愛らしい愛玩楽器「キノネ」も展示販売されていましたが、こういうモノって「誰から買うか」ということも重要。商品には知らず知らずのうちに作り手の内面まで投影されますから、偏屈親父が作るものは癖のある商品になってしまいます。キッチン用品などを扱うBRIDGEさんで『丸いまな板』を作らせてもってつくづく感じますが、そこでは店主の大塚加奈子さんという媒介が私の癖を薄めてくれています。川下において「広め手、つなぎ手」として女性の方が適している役割は沢山あります。




松山市内で弊社の商品を取り扱ってもらっている貴重な存在の『木生活(もくせいかつさんに先日商品を納品に行かせていただきました。このお店は木材の仕事に携わっている3人の有志(片岡伸介君、宮浦英樹君、平野大輔君)が集まって作った合同会社で、2020年の4月に三津浜商店街の中にオープンしました。彼らが作ったオリジナル商品をはじめ多数の木製の雑貨などを製造・販売を行っています。三津浜地区が取り組んでいる、空き店舗を有効に活用するための「チャレンジショップ」を利用したアンテナショップです。

開店直後からさまざまなメディアでも紹介されて一躍知る人ぞ知る存在になりました。保守的でひとの批判はするが自らは動こうとはしない人が多い木材業界の中では野心的な取り組みで素晴らしいと思います。3人それぞれが仕事をしているので、店の営業は金~月曜日の4日間限定となっていて、その期間は片岡君たちが入れ替わり店番に立たれています。弊社の『森のかけら』などの商品も取り扱ってもらっているので、その補充に出向いたところ、思わぬ再会がありました。

愛媛の森林素材にこだわり、木のアクセサリーや玩具、日用雑貨、県産の原木椎茸商品など作っているlittlebranch小澤奏さんです。以前は別の会社内で同様の活動をされていましたが、独立されて東温市内に店舗を構えられ活動されています。以前の会社の所属されていた時から商品などを見せてもらっていましたが、女性らしい視点で細やかで繊細な商品を作られています。木生活さんにも商品の一部を卸されていて、毎週月曜日だけ店番に立たれているようです。たまたま偶然の再会でした。

弊社でも一般の方向けに端材コーナーを拡張してから感じるようになったのですが、木工に興味を持っている女性が予想以上に多い!学生からおばあちゃんまで幅も広く、ご来店されると各種端材を見られて倉庫の方から歓声が聞こえてくることもあるぐらい。今までネットで買っていたけど実物見ながら買えるのが嬉しいと喜んで、自分で作った写真なども嬉しそうに披露してもらいます。愛媛は森林大国と言いながらも、充実しているのは川上の製材・製造部門ばかりで川下はほぼ未整備。明日に続く・・・




愛媛県では、愛媛県内に主たる事業所・製造拠点を有する事業者により、愛媛県内で製造され、愛媛らしさがPRできる県産品(食品は除く)を『すごモノとして認定しています。弊社の『森のかけら』と『モザイクボード』も『すごモノ』に認定してもらっていて、SNS(愛媛百貨店)などさまざまな場面でPRしていただきありがたい限りです。今はコロナ禍のためにzoomなどを使った非対面商談などにも積極的に取り組まれていて、先日も県の営業本部から説明に来てもらいました。

愛媛県営業本部の山下陽平さん(すごモノ係長)と佐々木祐輔さんがご来店。今までにも愛媛県関係では、愛媛県のキャラクター『みきゃん』の木製マグネットやストラップなどを作らせてもらいましたが、愛媛と言えば「坊っちゃん」や「みかん」といった使い倒されたコンテンツではなく、偏屈材木屋の視点で考える新しいモチーフの商品開発をしてみたいと思っています。弊社の場合は「すごモノ」は「すごモノ」でも、「すご(い変な人間が作るすごい変な)モノ」を目指しています。

ちょうど先般、令和3年度の『新たな県産材利用促進事業』が採択されたばかりで、これもまた引き寄せの法則か?幸運を招く女神って、実は普段から自分のすぐ傍にいるんだけどこちらの意識が低かったり受け身の時にはその姿が見えなくて、何かの拍子にスイッチが入ってその姿が見えるようになった時には、もう手が届かないとこに行ってその後ろ髪にも触れないと思っています。なのでいかに普段からアンテナを高く掲げてこちらのスイッチも常にオンにしておかねばならないと考えています。

アンテナを高く掲げ意識を研ぎ澄ましていれば、何気ない言葉や人の出会いの中にもヒントやスイッチを感じ取れる事があります。まあ自分で勝手にそう思っているだけですが、しかしそうとでも考えないと説明がつかないようなシンクロニシティ(必然性のある偶然の一致)が起きる事が多すぎるのです。こういう事を書くとオカルトだと一笑に付す人もいますが、笑わば笑え。佐々木さんの何気ないひと言で、今まで考えたこともなかったある思いが沸々と湧きあがってきたのです。400種世界一・・・




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