森のかけら | 大五木材


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もう数年前の話になりますが、超巨大な古代鮫メガドロンが現代にまで生き残っていて深海より浮上して人々を襲う『MEG ザ・モンスター』という映画が公開されました。タイトルからしてB級映画の匂いがプンプン漂ってきますが、私この手の生物パニックモノのB級映画が大の好物でして、勇んで映画館に観に行きました。そしたら以外にもB級度の低いまともな映画でビックリしました(笑)。先日材を整理したら、もしその時にみつけていればいいネタになったのに!という木に遭遇。

それがこちらのエノキ(榎)です。最近は、街路樹や公園木、庭木など町の中にありながら、何らかの理由があってやもなく伐採された木に『第二の舞台』に立ってもう一度輝いてもらおうとう『都市林業』にも取り組んでいる関係で、丸太を製材する機会が急増しています。町の中の木って、基本的には美観のために枝を整えたりする程度で、その後に用材として使おうなんて考えてもなければ、木の育成に最適な環境というわけでもないので、樹形もかなり個性的、癖の強いモノが沢山あります。

このエノキも枝が大きく張り出して、結構変形していましたので、製材してみると、中から古代鮫メガドロンが目を覚まして現われたのです!どうです、この見事なまでの鮫顔!ちょうど大きめの節が目玉のように見えませんか。ちょっと鋭い歯を斯いて色でもつけてみればもっとハッキリ分かるはず。胴体部分に強めのねじれがあったので、首のところでバッサリ切断してしまいましたが、もう鮫以外の何ものにも見えません!鮫の看板にいかがでしょうか。

エノキの樹皮は高齢木になるとゴツゴツして横に深い皺が入り、よく「象の足」と例えられる事もあるように特徴があります。樹皮の裏側にも特徴があって、カシやクヌギほどではないもののコルク質(私には、木材の小片を接着剤と混合し熱圧成型したパーティクルボードに見えて仕方がないのですが)になっていて、生木の時にはまったく剥がれないものの乾燥すると脆くなります。タマムシをはじめ多くの虫に愛されるだけあって、樹皮の裏面にはびっしりと虫の息づかいが深く刻み込まれています。終の棲家奪ったんだから端材までしっかり生かさないとね。




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