森のかけら | 大五木材


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今回の都市林業愛媛県今治市玉川町産のイチョウです。某工房の敷地に生えていたイチョウを伐採することになり、その一部をもらい受けました。直径は600㎜前後で、イチョウとしては大きなサイズではありませんが、思っていた以上に重たくて製材所と現場を4トン車で2往復。あんまり葉っぱが落ちて掃除が大変なので庭のイチョウを伐ったんですが引き取ってもらえたりしますか、という話はよくあるのですが、庭木のイチョウって大木にならない割に枝が多くて用材としてはなかなか用途を見つけにく事が多いのです。

 

あまり期待せずに製材してみたら予想以上にいいものが取れました!都市林業で手に入る木って、大木や通直な木は少なく、こちらも『森のかけら』などのレアな種類をカバーしたいという思惑があるので、材そのものに大きな期待はしていないので、思わずいいものが挽けるとテンションが上がります。イチョウは収縮が少なく割れにくいうえに比較的乾燥も早いので、この材の出番も早そうです。これで全体のおよそ半分ぐらいですから、当分は『愛媛県産イチョウ』で困る事はなさそう。

今回は、伐採してすぐに引き取り製材しましたが、4月になってだんだん暖かくなってきましたのでこれからはスピード感が大事になってきます。雨の多くなってくるので、伐採後速やかに引き取り製材しないと、虫や腐朽菌のご馳走になってしまいます。今回は理想的な速さで挽き終えたのでまだ水分をたっぷり含み瑞々しく、樹皮も簡単に剥げます。うまくいけば長いままツルンと剥けて、可愛いエクボとご対面。綺麗に剥けると次々やってしまいなかなか終われない。気がつけば足元に剥かれた樹皮の山。

弊社では基本的に40㎜とか45㎜に厚みを決めて、すべて耳付きの板に挽くのですが、最初と最後にはこんなものが残ります。普通ならチップ行きなのでしょうが、うちではこれだってしっかり木として生かします。樹皮を剥がしてしまえば、木肌が白くて形が面白いので看板やオブジェにも使えます。最近ではいろいろなバリエーションのものづくり人がご来店されるようになってきたので、従来の用途以外の出口が広がってきていて、こちらで用途想定するのも意味が無くなってきています。さあ、ご自由に料理ください!




数年前から弊社の倉庫にセキレイ(鶺鴒)がやって来るようになりました。詳しいいきさつについては以前にブログに書きましたが、私が入社した30数年前は棲みついているということはなく、時々野鳩が倉庫に侵入してきて商品の上に糞を落とすので追い払うという程度でした。特別鳥に関心があったというわけではないので、そこまで細かく観察していたわけではありませんが、その頃やって来る鳥と言えばノバトカラス、ツバメ、スズメぐらいだったと思います。それらも巣まで作って棲みつくというような事は無く、ひと時の訪問者レベルでした。だからその存在も強く意識する事もありませんでした。

それがこの10年ぐらい前からノバトやツバメが減って小型のよく分らない鳥が多くやって来るようになった気がします。鳥もすばしっこいので、写真まで撮って何という鳥か調べようなんて気も起りませんでした。それでも違う鳥が来たというのは鳴き声が変わってきたのでなんとなく分かったりします。この数年はセキレイが完全に定宿に定めてしまったようで、恐らくもう何世代も更新していると思います。ただ糞攻撃されるのも癪なので、ブログネタにしようと鳥の事を調べてるうちに、セキレイにも興味を持つようになりました。

ここの宿主は餌などくれはしないケチだが、雛が孵ったら飛び立つまではどこに巣を作っても見逃してくれる心の広い人だという事がDNAレベルで伝わっているのか、最近ではこの距離まで近づいても逃げなくなりました。そんなセキレイの中に、ボディがブルーとオレンジの鮮やかな色にまとわれた見慣れない鳥の姿を見かけるようになりました。調べたらイソヒヨドリという鳥で、鳴き声に特徴があって透明感のある高音なので、ご来店がすぐに分ります。イソというのが気になって調べてみたら、やはり本来は磯場(岩場)の多い海岸地帯の崖地に生息する野鳥。

それが20世紀末ごろから都市・内陸に続々と進出するようになってきて、特に近年は渋谷駅でも目撃されるほど「都市の鳥」になりつつあるのだとか。学名のMonticola solitariusとは、『山の孤独者』という意味らしく、ユーラシア大陸の広域に分布する亜種は、高山地帯に単独生活をするそうです。先客のセキレイとどういう風にテリトリーを分け合ったのか分りませんが、こちらの心配をよそにセキレイは今年も木の隙間にガッチリ巣を建造。餌をねだる雛の可愛い鳴き声はすっかり大五木材の春の風物詩。朝も鳥たちのさえずりから始まる。鳥王国になる日も近い・・・




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