森のかけら | 大五木材


当ブログに記載の商品の料金、デザインは掲載当時のものであり、
予告無く変更になる場合がございます。
現在の商品に関しまして、お電話、又はオンラインショップをご覧ください。

20100513 手さぐり、木さぐり・5月場所①いろいろな業種・業界の方との接点が増え、山や森や木の事についてお話をする機会が増えています。木をただ単に「素材」として考えていては、もはや有効な活用は見えてこないように思います。それぞれの立場でそれぞれの意見があると思うので、それを争う気はありませんが、私としては木の魅力は建築素材という出口だけでは、これ以上の拡がりは展望しにくいと思っています。今ある市場でどう活かすかではなく、新たな市場を見出すべきだと思っています。先日、愛媛県経済労働部管理局の皆さんとお話する機会があり、参加させていただきました。

20100513 手さぐり、木さぐり・5月場所②これは、愛媛県経済労働部管理局愛媛木青協との意見交換会のような物なのですが、今回で3回目になります。今までは行政の方と木についての接点といえば、もっぱら森林政策と森林整備という観点でしたが、あることをきっかけに経済労働部の皆さんとの接点が生まれ、短期間で実に濃密なお話をさせていただいております。国土や森林環境をどうするかという森林政策の立場ではなく、森から生まれる物の新たな出口を探るということに主題を置いた話し合いです。建築資材という立場から話した場合、最終的にそれを消費するハウスメーカー印の出口を通過しなければならず、マイナス試算のコスト切り詰め論に終始してしまいます。それはそれで重要な事ですが、この会議では先にコストありきではなく、あくまで自立した商品、建築以外の新たな市場を異業界で探していこうという趣旨です。まずは蘆田局長からご挨拶をいただきます。

 

20100513 手さぐり、木さぐり・5月場所③まず山の現状も理解しておかねばなりませんので、今回は森信さん(森信林業)㊧、梶原さん(鶴崎商事・技術顧問)㊨もお招きしていろいろご助言をいただきました。その奥では、会場を提供していただいた松末繁治・木青OBがいつになく険しい顔で聞き入っています・・・怖っ!一口に山とか木と言っても、その関わり方は十人十色で、その理解も解釈もそれぞれです。とりあえずはネタを持ち寄ってまな板に載せて、よく観察していろいろな角度から包丁を入れたり、味付けしてみましょうという事です。その答えここにありき、という話し合いではないので延々といろいろな話題が出てきます。

20100513 手さぐり、木さぐり・5月場所④中には、立場の違いから温度差を感じる意見もありますが、それも含めて『木』の懐の深さと可能性の豊かさの証拠でもあります。ただ机の上でうんうん頭を悩ませるばかりでもいいひらめきは湧きませんから、会議の後は場所を移して、リラックスしてフランクなお話へとなだれ込みます。今回は高島屋のスカイビアガーデンが、夜の主戦場となりましたが・・・寒いっ!年々、ビアガーデンの始まる時期が早まっているような気がしますが、考えばまだ5月ですから日が落ちるとまだまだ寒いのは当然。とりあえずビアホールの方に移動して乾杯です。私も個人的に【森のかけら】の件で、工業技術センターの方々にお世話になったりして、従来の直球以外の変化球的なアプローチの方法も教わり、多少なりとも身に付いてきました。それを知れば知るほどに、『建築資材以外の市場と活用方法』が見えてきて、なおさら木の可能性には驚かされています。

 

20100513 手さぐり、木さぐり・5月場所⑤よくよく身の回りを見れば見るほどに、我々の暮らしは木に包まれています。当日のビアガーデンの床にも木が貼ってありました。すっかり渋いロマンス・グレーに成長しておりましたので、識別が難しいですが、イペウリンあたりの硬質なハードウッドの仲間でしょう。テーブルの上にも、割り箸に焼き鳥の串、爪楊枝、木そのものでなくとも木質系のものまで含めると、いまは人類史上もっとも木を利用している時代と言えるかもしれません。でも建築資材にばかりに心を奪われていると、そういう所には不思議に目が向かない方も多いようです。

20100513 手さぐり、木さぐり・5月場所⑥夜の帳がおりてすっかりあたりも暗くなった頃、見上げると頭上には華やかな極彩色の光を放つ観覧車『くるりん』の姿が!昼の3時ごろから始まった会議でしたが、ロングラン公演となり実に有意義なものとなりました。すぐに答えの見つかるような会議ではありませんが、目先が効きすぎて他人の批判ばかりする批評家にだけはなりたくないと思います。実は、蘆田局長とは数年前に【森のかけら】で偶然ご縁が出来たました。あるプレゼンがあって、当時まったくの無名であった「35㎜角の木の塊」に対して怪訝な顔をする審査員の中で、「よく分からないけど可能性を感じる」と言ってくださったのは蘆田局長でした。同時に、浪漫ばかりで経済性が低いと指摘をされ、「浪漫のない商売などしたくない!」と熱く反論したのも、今となっては懐かしい思い出です。まさかあれからこうしてまたご縁が出来て、一緒に木の事を語り合えるようになるとは・・・『木』のめぐり合わせに嬉しいご縁を感じています。




オンラインショップ お問い合わせ

Archive

Calendar

2024年4月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  
Scroll Up