森のかけら | 大五木材


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20110225 風に戦(そよ)ぐ冬青(ソヨゴ)・・・1①普通の平地で作業しているように見えるかもしれませんが、この奥は急斜面になっていてそのすぐ下には池があります。傾斜地にへばりつくように木々が生えています。弊社は製材所ではありませんので、大きな原木を仕入れして製材しているわけでもありません。ましてや立ち木を伐採したりする事もないので、今回も遠巻きに眺めるばかりですが、伐採作業はそれだけでも値打ちがあります。マルカーノ・郁生君は馴れた手つきで次々に伐採した丸太を短くカットしていきます。

 

20110225 風に戦(そよ)ぐ冬青(ソヨゴ)・・・1②何の木でも伐採直後の丸太は、短くても恐ろしく重たいものです。特に薪ストーブに使うようなクヌギカシ、ナラなどの堅木になると、大人が両手で抱えられるサイズでも想像を絶するような重量になります。足元もおぼつかない所からそれを抱きかかえて車両に積み込む作業だけでもかなりのハードワークなのです。この急斜面にへばりつくように生えている木の中に、幾つか分けていただける木があります。そのうちの1本がこちらの木、結構な大きさの『ソヨゴ』です。ソヨゴは、モチノキ科モチノキ属の常緑樹で、その変わった名前の由来は、その葉が風にそよいでサヤサヤと音を立てるという意味の「戦(そよ)ぐ」が語源だとされています。以前に愛媛大学の樹木博士講座で実際の木を見て教えていただきましたが、これほど大きなソヨゴは初めて見ました。とても立派な木です。

 

 

20110225 風に戦(そよ)ぐ冬青(ソヨゴ)・・・1③ソヨゴを漢字で書くと、「」とか「冬青」、「具柄冬青」と現われます。「戦」は随分物騒なイメージですが、前述の「風が戦(そよ)ぐ」に由来しています。葉縁が波状になっているので余計に風にそよぐようです。冬でも葉が青々と茂っている植物を『冬青』と表現しますので、ソヨゴだけでなく、他の常緑樹でも当てはまるのですが、ソヨゴの葉の革質で逞しい様子がそう呼ばせたのかもしれません。他にもモチノキナナメノキネズミモチなどモチノキ科の仲間の木たちも『冬青』の異名で呼ばれる事があります。また、材質は緻密で堅く、櫛(くし)や算盤珠(そろばんだま)、などの細工物や工具、手斧(ちょうな)の柄などに使われることから、「具柄冬青」とも現わされるようです。まさに名は体を現わす通り。モチノキ同様、樹皮から鳥もちが採れます。

 

 

20110225 風に戦(そよ)ぐ冬青(ソヨゴ)・・・1④私は立ち木はさっぱりで、この木を見て『ソヨゴ』だとは判別出来ませんでしたが。大成君の知り合いの造園屋さんから教えていただきました。やはり餅は餅屋です!小口の断面を触ると、ちょっと粘り気があってトウネズミモチのような触感でした。さすがは鳥もちを採る木ならではです。伐採直後はどの木もたっぷりと水分を含んでいるので、瑞々しい色合いをしていますが乾燥するとその色合いもかなり変わってきます。大木の傍の小ぶりなソヨゴを分けていただきました。更に明日へ・・・!




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