森のかけら | 大五木材


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今日のかけら・#077【栃/トチ】トチノキ科トチノキ属・広葉樹・四国産

本日はマロニエではなく日本の『トチノキ・栃』について材の特徴ではなく、栃の漢字にまつわる物語について、一風変わった位置から光を当ててみたいと思います。この栃を県木に掲げる栃木県の件名の由来は、諸説あるそうで正式には未詳とされていますが、その地にたくさんの栃の木があったという事が有力なのではないでしょうか。県庁所在地の町名であった「橡木(とちぎ)町」にちなんだとされていますが、県成立時に「橡」から「栃」の文字に変更され今に至ってるとされています。 ちなみに右は栃木県の県章

そもそも、昔はトチノキの事を「十千(トチ)」と表わしていたそうです。それは、栃が左の画像のような大きな葉や実をたくさん付けることから、十(とう)も百も千(せん)も葉や実が付く縁起の良い木として「十千(トチ)」と呼ばれ、十×千(10×1,000)=万(10,000)という事で、木偏に万を付けて「栃」になったとされています。冗談のような話ですが、古来より日本人が暮らしの中で自然や植物との縁(えにし)を大切にして、木を愛(め)でながら上手に活用し「木の文化」を育んできたこの説が私は大好きです。

こういう由来のエピソードの真意は正確ではないでしょうが、時を経て世代を越え、語り継がれて行くうちにもっともらしい話に脚色され、誰もが納得するのかもしれませんが、むしろだからこそ皆に親しまれ定着して残っていくのだと思います。こういう物語に、昔の日本人の粋と懐の深さ、そして日本語の素晴らしさをつくづく感じるのです。ちなみにここ静岡県はモクセイ、故郷・愛媛はマツ。この栃の木は、街路樹として植えられているので街中でよく見かける事が多いでしょうが、よく耳にするといえば・・・。

栃木県という件名以外では圧倒的に多いのは、大相撲の四股名(しこな)ではないでしょうか。 もともと栃木県出身だった栃木山が興した春日野部屋では、現在まで伝統的に「」を使った四股名が付けられ、栃錦、栃東、栃乃和歌、栃ノ海、栃光、栃赤城、栃ノ心 など多くの人気関取を輩出していますが、そもそも栃の木が、葉や実をたくさんつける縁起の良い事から、たくさん白星に恵まれますようにと縁起も担いで使われ続けられているのだと思います。この話、更に明日に続きます!

 




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