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それでは改めて映画「SUPER8」について。そもそもタイトルの「スーパー8」は、アマチュア用8ミリフィルム規格の事ですが、私も大学時代に映画研究部に所属して8㎜フイルムを使って映画を製作していました。映画研究部といっても、体育会系のノリの強いサークルでありましたが、樹種制作と称して年に数本映画を製作しました。当時はビデオなどのデジタル機材は高嶺の花で、我々貧乏学生には手が届きませんでした。それでも30分程度の作品を作ろうと思えば、フィルム代や現像代等々で10万円近くかかり、そのお金を捻出するのは至難の業でした。
それもあって当時の8㎜フィルムは今でも青春の思い出が詰まった大切な宝物です。当時の映画製作青年たちにとっては、同じく8㎜制作出身の大林宣彦監督が神のような存在でありました。その経験を活かして、愛媛木材青年協議会で幼稚園や小学校に配っている『材木屋のおじさん、どうぞのいすを配る』というDVDを制作する際に、私がシナリオや映像を撮影させていただきました。本編の冒頭では、大林宣彦の作品風に、わざとにキズの入った質感を指定して仕上げていただきました。
そういう事もあって、「SUPER8」の中で少年達が8㎜フイルムを通じて映画を撮る場面は、懐かしく楽しめました。無機質なデジタル信号と違って、ジィーという機械音でフィルムに焼き付けられるアナログの味わいは格別です。何度でも取り直しの効くデジタルに比べ、一発勝負で画像の確認の出来ないアナログの緊張感は潔くもあり切なくもあり、ゆえに切り取られた一瞬の画像に思い入れが詰まるのです。映画に登場する彼らが夢中になっていたのとほぼ同じように映画製作に熱中していた学生の頃、よもや将来こういう仕事に就いて、ブログでその頃を語るようになるとは、まさにスティーブン・キング〔材木屋版〕!ハハハ、独り悦に入っております。大学生だった私ら以上にませた少年たちは、真夜中に車を操り無人駅で撮影を始めるわけですが、その後に彼らにふりかかる驚愕の事態よりも、そんな夜中に家を抜け出して親に見つからないのかという事ばかりが気になって、気になって・・・。
このあたりから展開は一気にジェットコースターの頂点から滑り落ちる事になるのですが、私としてはここまでの「スタンド・バイ・ミー」的センチメンタルな空気感が好きでした。そこから先は、まったく別物の映画になって、見えそうで見えないエイリアンやステレオタイプな軍の謀略も、別の意味で驚かされる結末も・・・いつかどこかで見た光景ばかり、のように映りました。見た事のあるいろいろなシーンがスピルバーグ映画へのオマージュだとか言われているようですが、それもあまり過ぎると感情移入の障害になってしまいます。
「未知との遭遇」には遠く及ばず、聞き分けの良すぎるエイリアンに恐怖心が湧いてこないのは致命的で、後半のカタルシスまで感情が盛り上がりませんでした。う~ん、あまり悪口は言いたくないのですが、こういう面白いアイディアが思い浮かんだので最新CGで作ってみました的な印象しかありませんでした。むしろ、馬鹿馬鹿しいぐらい面白いB級映画を作るぞ~!と割り切って作ったような思い切りがいい「スカイライン―征服―」の方が痛快でした。イデオロギーもメッセージも無いようなその作風は、好き嫌いは分かれるところでしょうが、画面から作り手の勢いが伝わってきました。私、こういうノリは大好きなのです。何のためらいもなく真昼間にエイリアンの全身を堂々と見せる度胸の良さ、今さら敢えて手垢まみれの「スカイライン」のタイトルを臆面もなく使う潔さに共感しました。これぞB級映画のソウルを持った映画です!
映画の事を書いていて、久し振りに映画を作りたくなりました。先日アップした「ブタマジロ」を主役にした映像を作ろうと思っていて、腰が重くていけないのですが、とりあえずシナリオから書き始めようと思います。どうせ撮るなら思い切って『ブタマジロVSジョーズ』ぐらいまで弾けるか、あるいはハリーハウゼン師匠のようにブタマジロを1コマずつ操り『巨大ブタマジロの島』あたりを狙ってみるか。ああ、すっかりプロデューサー気質が身についてしまって・・・自ら汗をかかねば血の通った映像は生まれない!やるかっ?!
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