森のかけら | 大五木材


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新しい政権が出来た時の常套句として「適材適所」という言葉が使われますが、もともと建築の分野から出た言葉だというのはご存知の通り。硬くて強度があり耐久性のあるクリは土台に、耐湿性に優れて香りのよい青森ひばは水廻りにとか、材の特性を見極め、その特性を最大限に引き出す事が語源の由来です。発足した野田政権でも「適材適所」の人事に徹したという事でしたが、早速大臣が辞任し、任命責任を問われていますが、とりあえず仕事をしてもらったどうかと思うのですが・・・。

それにしてもメディアの腰の座らない浮き足立った報道姿勢はどうにかならないものでしょうか。移動している総理や大臣を捕まえて、車に乗り込もうとしている状況にも関わらず、一方的にマイクを向けて「何かひと言!」って、どれだけ失礼で品の無い事をしているのか自覚はないのでしょうか。しかもそこから都合のよい言葉だけを切り出して、その短いセンテンスでこれを堂々と報道とか、スクープとか言う事に疑問も感じないのでしょうか。メディアたる矜持を持っていただきたいと思います。

適材が適所で力を発揮できればよいのですが、世の中そううまくはいきません。木材の世界で言えば、適材を適所に遣うためには相当なハードルを乗り越えていかなければなりません。まず、昨今は材の特性を生かした家造りというよりも、プレカットのラインに適した癖のない、寸法精度の安定した材が選択される傾向にあり、むしろ個性の強い木は敬遠されます。なので弊社などは、構造材というよりも造作の分野で、材の個性を生かす提案をするようにしています。

特徴のある材を揃え、あとはその個性を発揮できる「適した場面」との出会いを待つばかり。いくら提案しても最終的には選んでいただく訳ですから、まな板の上の鯉の心境ですが、こちらがうまく魅力を伝えきれないと、折角巡ってきたチャンスを台無しにしては材たちに申し訳ない。変った材であればあるほどに、彼らが活躍できる場面は限られてきます。決して多くのチャンスが待っているわけではないですから、それを生かせるかどうかは私次第。施主さんは当然ながら、我が材たちにとっても運命の分かれ道。責任重大です。

一度そういう機会を逸すると、次は何年後。折角の晴れ舞台を台無しにしやがって!恨めしそうな材たちの声が聞こえてきます。しかし逆に、「こいうい材がどうしても欲しいんだけどない?」なんてリクエストがあって、うまくはまった場合には私も材たちに得意満面!長くこういう仕事をしていれば、そういう機会も増えてくるというだけの事ですが、そういう時って心底嬉しいものです。実は今日もわざわざ香川県から神事に使う「白樫」を探しに来て頂いて、丁度ご希望のサイズが揃える事が出来て、先方も私も大喜び。

4mもので乾燥した素性の良い樫なんてそうそうある物ではありません。しかし、樫でないといけないという場面があってこその樫であります。日本最重量級のひとつにして粘りも強度も併せ持つ白樫、こういうご注文でこそ光り輝くのです。何での木でもいいという注文はある意味楽ですがオモシロくない・・・。こんな材ある?今時そんなサイズの寸法があるわけ・・・いえ、いえ、それが実はあったりするんですよ~!は、は、は・・・だから材木屋は止められない!「適材適所」、いと難しく、いと楽し。



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