森のかけら | 大五木材


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20130425 1昨日に引き続いてご紹介するのが、家具の定番中の定番『ホワイトオーク』。家具材としてもフローリングとしてももっともポピュラーな樹種です。無垢の家具を作るときに何の木を使うか困った時には、この気にしておけばまず間違いはないだろうというぐらい家具材としてはポピュラーな木です。ダイニングテーブル、キャビネット、カウンター、勉強机等々非常に汎用性が高い木ですが、『個性』を求められる方には少し物足りなさを感じてしまうかもしれません。

 

20130425 2しかし、それも見せ方次第。今回作らせていただいたのは、オークはオークでも敢えて大節やクラック(割れ)を意識的に見せて使ったダイニングテーブルです。通常のフローリングでは、節や色ムラの少ない『大トロ』にあたる部位を使って商品化するので、こういう節やクラック、白身などのいわば『赤身』部分は見ることが少ないのですが、それらを見せることで『キング・オブ・フォレスト(森の王様)』の異名を持つオークの、雄雄しく男性的な力強さがグッと強調され前面に押し出されます。

 

20130425 3森にあって鳥や虫たちの終の棲家としてその身をさらし、風雪に耐えた木々にとって、節や虫穴、割れや入り皮は、ある意味勲章のようなもの。そこには木が命を繋ごうとして懸命にもがいた格闘の歴史が刻まれているのです。もちろんこれは好みの問題にはなるでしょうが、節にこそ木の味わい、生命力、エッセンスが凝縮されていると思うので、個人的には節や割れのある表情も好きです。ただし節にもいろいろあって、赤身がしっかり張って生命力の象徴のような『生節(いきぶし)』だけではありません。完全に裏まで貫通した『抜け節』、芯の部分が粘りがなくなってもろく浮き足立った『死節(しにふし)』、楕円形に流れた『流れ節』、鉛筆の先のような小さな『端節(はぶし)』等々。その形状や樹種、地域差によって節の呼び名もさまざま。そのまま大胆に見せて使えるものばかりとは限りません。

 

 

20130425 4場合によっては節の部分をきちんと処理(埋めたり削ったり)しておかないと、家具として使うのに障害となる場合もあります。節や割れの豪快で野趣溢れた雰囲気と、使い勝手とのバランスをどこで取るかが大切です。節は人間でいうところの骨にあたりますので、経年変化でも収縮がありませんが、脂肪にや筋肉にあたる節以外の部分は経年変化による影響を受けます。なので、極端に収縮が出た場合、節だけ浮き上がった状態になる事もあります。または芯割れ(芯から放射状に割れる)が発生する事も。

 

20130425 5ですので節を使う場合は、意匠的な面白さだけでなく、木の特性も理解しておいていただかないとかえってアダになる事も。今回は木の特性にも理解のあるインテリア・コーディネイターの平野美香さん(ルーリアン)からのご依頼で、オークのワイルドな雰囲気を押し出したテーブルを製作させていただきました。木の理解の連携がうまくいくと、喜びも倍増です!製作はいつもの善家雅智君(ZEN FURNITURE。今回は息子・杢太郎(ウッドネーム)も連れて一緒に納品。パパの仕事ぶりな満足な杢太郎でした。




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