森のかけら | 大五木材


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材の乾くを見る

20130731 1現在、住宅市場に流通している木製品の多くは『乾燥材』で、その多くは乾燥機で人工的に乾かせた『KD材(キルンドライの略)』と呼ばれるものです。用途や樹種にもよりますが、含水率20~25%前後まで乾かして、施工後の材の収縮や狂い、暴れ、割れなどを極力抑えようという目的でそうされています。フローリングやパネリングなど直接手足に接するような内装材になると更に厳しく温度管理、品質管理され商品が作りあげられています

20130731 2それが現在の住宅用木材のごくごく一般的な品質だとされていますが、私が業界に入った四半世紀前には、KD材という言葉すら聞いた事が無くて(乾燥材という言葉はあったものの)、いわゆる『生材(なまざい』も沢山流通していました。それがそのまま現場に行くというよりも、工務店さんや大工さんの倉庫や作業場に納品させてもらった後、そこで乾くまで保管されて、しっかり乾燥してから使われたりしていました。家が出来上がる時間も今よりは随分長かったものです。

 

20130731 3乾燥材の乾燥コストを嫌って、自分で時間をかけて乾かせるだけの経済的・時間的余裕もあったんだと思います。昨今のように、今朝電話した乾燥材の商品がどうしても昼までに現場にないと間に合わない~!というような慌しい状況でもありませんでしたし、注文される大工さんも、日頃から製材や材木屋に出入りして様子を見たり聞いたりしているわけですから、そのあたりの状況は十分理解されたうえで、考えてからご注文をいただいていました。

 

20130731 4今、製材所に行って材の生産過程をご覧になっている現場監督がどれぐらいいるでしょうか。特に若い方の中には、伐採現場も製材現場も一度も見たことが無いという人も珍しくありません。といって、製材現場ぐらい知っておけというのは木材業界側の怠慢であり驕りでもあります。一方的にそれぞれの都合や事情を押し付けたところで喧嘩になるばかり。お互いがもう少しだけ『木』というキーワードを通じて、互いの事情やら都合を理解したいものです。

 

20130731 5若い設計士さん、大工さんの中にも、伐採現場や製材現場を見たい、知りたいという熱心な方はいらして、弊社の倉庫にもよく足を運ばれる方もいます。サウナのような蒸し暑い倉庫の中で汗まみれになって木を見られる姿を見ていると、そんな人にはきっと材木の神様が微笑まれるのだろうと感じるのです。『五感で楽しめる、感じれる木材』を使う人、広める人が、五感も使わずに木を扱おうなんて思ってはバチが当たります。さあ、今日も楽しい汗をかきましょう~!




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