森のかけら | 大五木材


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20131127 1 .bmpさあ、大きく脱線しましたメインテーマの『アガチス』に話を戻しましょう。アガチスに『アテ』が多いというところまでお話しておりました。かつて多用しながらも、小割りした際のあばれや青染みに苦労した頃は、私にとってあまりよいイメージの少なかったアガチスですが、その後あまり使わなくなり、しばらくアガチスから遠ざかっていました。決して高い木ではないのですが、その後需要も減った事から意識してアガチスを仕入れる事もありませんでした。
 
 
 
 
20131127 2 .bmp5,6年前に【森のかけら】を作るにあたって、久し振りにアガチスに触ったほどで、ああアガチスってこんな木だったんだと懐かしむほどだったのです。それが不思議なご縁で、最近私がもっとも手にする機会が多いのがこのアガチスなのです。造作材にでも使っているのか?いやいや、それは商取引のおける材料としてという意味ではないのです。では、それはどういうことかと言うと、木製マグネット「森のしるし」を作るスタンプの台木としての事です.
 
 

20131127 3 .bmp南洋桂』という別名は、その材質の軽軟さ(気乾比重0.40~0.60)と癖の無さに拠るものです。癖が少ないというと、今までの話に矛盾するように聞こえるかもしれませんが、材質の安定している部分ではとではとても扱いやすい木で、しっかり乾かせて素性の良い部分を使いさえすれば判子の台木として適度な硬さがあり汎用性も高いのです。『森のしるし』をノベルティとして使っていただく場合、何千個とスタンプを押す事になるので、なるべく軽い木がありがたいのです。
 
 
  
 
20131127 4 .bmpアガチスのほどよい硬さは、しっかりインクをつけて押し続けても指先の疲労が少なく感じます。直接材に彫刻する木彫りのスタンプとしては、柔らか過ぎるのかもしれませんが、ゴム印に台木としては適材だという事です。建築分野ではしばらく遠ざかっていたアガチスですが、今私の机の前にはそのアガチスの台木で作られたスタンプがズラリと居並びます。こういう『再会』も嬉しいものです。木の出口、身近なところにまだまだ沢山あります。
 
 
 
20131127 5 .bmp建築材として扱っていた時はすぐ傷がついて軟らか過ぎると感じていましたが、スタンプとして日々繰り返し握っていると、そのほどよい軽さと軟らかさが手に馴染みます。どういうスタンスで木と接するかによって見えなかった、感じられなかった木の魅力や可能性が理解できます。先入観や偏見はものの本質を見誤ってしまいます、深く反省・・・。その魅力に気付かなかったアガチスへの謝罪の気持ちも込めて、再びアガチスを使ってみようかと考えています。
 



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