森のかけら | 大五木材


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20140418 1シキミの木についてもう少し補足。シキミは、漢字で書くと『』と表わしますが、これには諸説あるようで、代表的なものとしては、昔弘法大師がこの木を密教で供養に使っていたことからこの密という感じが当てられたというもの。平安時代になって、シキミの枝や葉を仏前にも備えるようになったので、木編に旧字の仏をつけて『』と表わすようにもなったそうです。現在では、一般的に樒の漢字が使われています。この樒という漢字は中国から鑑真和上が日本にもたらしたという尊いものだとか。

 

Exif_JPEG_PICTUREそのシキミですが、墓地や仏壇に供え花として用いられることから『ハナノキ』の別名もあります。一方で、毒気のある木としても有名で、花や葉、実、根から茎にいたる全てが毒!特に、種子に有毒の成分が多い為。「悪しき実」とも言われ、そこから「アシキミ」→「シキミ」と変化したとか。神事や仏事にも用いる木に毒があるとは何事かと思うかもしれませんが、それはシキミが特有の香気を持っていて、その毒によって毒を断つ、香気で毒(悪)を浄化する力があると考えられていたからだそうです。

 

20140418 3古い歴史書においては、墓前に清浄なるシキミを供えておけば獣が畏れて墓をあばき人の屍を屠ることがないとか、山近い畑にて猪や猿の類が畑の作物を荒らさぬようにシキミを植えておくとよい。シキミの枝を折って蓋として芋などの上に置いておくのも有効だ、シキミの匂いを狼が嫌う等々の記述もあるようで、古来よりその香りは広く知られ、悪霊や獣を避ける香木としても使われていたことが分かります。また、その葉や樹皮を干して粉末にすると、抹香や線香などの原料にもなるなど実に有用な木です。

 

Vegetable howker.一方で「材」としての用途は聞いたことがありませんでした。そもそも材として使えるほど大きくなるとも考えてもいませんでしたが、調べてみると『陰樹』ではあるものの生育はよく、放っておけば7、8mぐらいには成長するのだとか!お供え用として低木で葉や枝を摘んでしまうためか、あまり大きなシキミを見たことがありませんでした。径は小さいものの、県内でも念珠や傘の柄、天秤棒などに使われることもあるようなので、とりえあず魔除けの木いかなるものか使ってみねばなりません。

 




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