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昨日に続いて家紋のネタですが、以前に映画『清州会議』が公開された時に、秀吉や勝家、丹羽秀長、池田恒興など主要登場人物たちの家紋をセレクトしてガチャポンにセットして映画館のロビーで販売させていただきました。こういう時代劇ですと、まず間違いなく場面のどこかにはいずれかの家紋が登場しますから、物語のテーマや家系にちなんでセレクト出来ます。昔に比べて身近ではなくなりつつある家紋ですが、実は意外な所でも現在の日常生活の中で使われています。
例えば今巷で盛り上がっているワールドカップ。日本代表のエンブレムは、ご存じ三本足のカラス『八咫烏(やたがらす)』。その由来については今更説明するまでもないでしょうが、日本の神話によると、神武天皇が東征に向かった際に、太陽の化身・八咫烏が現れ熊野国から大和国へ向かう道中の道案内をして勝利に導いたとされ、縁起が良い事から熊野那智大社のシンボルとなりました。日本サッカー協会では昭和6年から、この八咫烏をシンボルマークに採用しています。
ちなみに八咫烏の「咫(やた)」というのは、は長さの単位の事で1咫は約180mm。になります。本来、咫は「あた」と読み、「八咫」は「やあた」が「あた」に転じたもので、とても大きいという意味があるそうです。つまり八咫烏は非常に大きな三本足のカラスという事。また八咫烏が太陽の象徴であることから、二(本足)という数字が、陰陽五行思想において陰数で太陽にふさわしくなく、陽数である三がふさわしいと考えられ、三本足の姿になったそうです。
八咫烏の神話性は縁起のいい家紋とし受け入れられ、代表的なところではあの雑賀衆が使っていたとされています。雑賀衆といえば、歴史好きにはたまらない、戦国無敵に最強鉄砲軍団!雑賀衆とは、現在の和歌山県北部周辺で、地縁によって結びついた一揆集団として15世紀頃に現われましたが、戦国時代には鉄砲で使った高度な軍事力を擁し、名だたる戦国武将たちと戦いながらむ連戦連勝を誇った傭兵軍団。それを率いたのが銃の名手にして戦の天才・雑賀孫一!
信長とも3度にわたり衝突し、信長の心胆を寒からしめた恐るべし軍団なのですが、その雑賀衆を収めていたのが鈴木家といわれ、その家紋や旗印など八咫烏が使われています。雑賀衆の無敵の強さが八咫烏の神話性をより高めているのかもしれません。その八咫烏は、動物紋第一弾として『森のしるし』でも作っています。鳥のデザインは意外に多く、普通のカラスの紋もいくつかあります。では、これからの日本代表の健闘を祈って、『八咫烏のしるし』おひとついかが?!
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