森のかけら | 大五木材


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20150621 1さて、弊社にご来店いただいたモート・レイニーハウスの主と、その設計士が企んでいたのはキッチンの壁面につく2段のカウンターの仕上がりの質感について。いい雰囲気のホワイトオークの木目の材を底の中から選ばれてきたので、「今はまだラフ挽きの荒材ですがプレ―ナーでちょいと削ってやれば嘘みたいに美しい表情が出てきますよ」と、私がその場で普通に削ろうとしたら、慌てて二人が揃って私を制して「それは止めて!」「?だってこのままじゃガサガサで使えないでしょう」

 

「いや、そこがいいんです。」「?!」どうやら荒板の表面、側面に深く刻み込まれた帯鋸の鋸目がお気に入りのようで、もう何の加工もせずにこのまま使いたいのだとか。確かに『キング・オブ・フォレスト』と評されるだけあって、ホワイトオークの木目の力強さは数ある広葉樹の中でも第一級。鋸目の豪快過ぎる荒々しさすらもこの木の魅力のひとつと呼んで差支えがないほどにダイナミック。そんな鋸目を落とさずにそのまま取り込みたいというお気持ち、分からないではありません。

 

20150621 3ただカウンターとしての機能性を考えた場合、そこに触るたびにささくれが掌を傷つけてしまっては元も子もありませんので、せめて表面だけはプラーナーをかけさせて下さいと懇願。ただし側面だけはどうしても削る事は許せんという事で、鋸目の上から粗目のサンドペーパーで磨いて仕上げると言う所で妥結。「じゃあ、ちょっと削ってみますね」「くれぐれも削り過ぎないでね」「でもこれぐらいは削らないと・・・」「あ~っ、ストップ!!(おふたり声を揃えて)

 

20150621 4「ええ~?!まだこれじゃあ、触ると危ないですよ〜」「う〜ん・・・じゃあもう少しだけ」「いつもの感覚の80%ぐらいで止めときましょうか?」「いいえ、30%で止めてください(キッパリ)」「30%?!」「恐らくそれでも磨きすぎると思うので注意して磨きすぎないように」ザラザラ・・・「あ~ッ!」ザラザラ・・・「もうダメ~!」なんてその都度質感をチェックしつつも3人の間でコントのような会話が延々と繰り返さるのでありました。面倒くさい?とんでもない、こんなディープなこだわりを持つ施主さん、設計士さんだからこそ弊社のような所にやって来られるのです。こんな時間が楽しいと思えなかったら材木屋なんてやっていませんって!これぞ木フェチ野郎たち至福のひと時。そんなこんなでどうにか無事カウンター完成。その全貌につきましてはまたいずれ~。




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