当ブログに記載の商品の料金、デザインは掲載当時のものであり、
予告無く変更になる場合がございます。
現在の商品に関しまして、お電話、又はオンラインショップをご覧ください。
さて、弊社にご来店いただいたモート・レイニーハウスの主と、その設計士が企んでいたのはキッチンの壁面につく2段のカウンターの仕上がりの質感について。いい雰囲気のホワイトオークの木目の材を底の中から選ばれてきたので、「今はまだラフ挽きの荒材ですがプレ―ナーでちょいと削ってやれば嘘みたいに美しい表情が出てきますよ」と、私がその場で普通に削ろうとしたら、慌てて二人が揃って私を制して「それは止めて!」「?だってこのままじゃガサガサで使えないでしょう」
「いや、そこがいいんです。」「?!」どうやら荒板の表面、側面に深く刻み込まれた帯鋸の鋸目がお気に入りのようで、もう何の加工もせずにこのまま使いたいのだとか。確かに『キング・オブ・フォレスト』と評されるだけあって、ホワイトオークの木目の力強さは数ある広葉樹の中でも第一級。鋸目の豪快過ぎる荒々しさすらもこの木の魅力のひとつと呼んで差支えがないほどにダイナミック。そんな鋸目を落とさずにそのまま取り込みたいというお気持ち、分からないではありません。
ただカウンターとしての機能性を考えた場合、そこに触るたびにささくれが掌を傷つけてしまっては元も子もありませんので、せめて表面だけはプラーナーをかけさせて下さいと懇願。ただし側面だけはどうしても削る事は許せんという事で、鋸目の上から粗目のサンドペーパーで磨いて仕上げると言う所で妥結。「じゃあ、ちょっと削ってみますね」「くれぐれも削り過ぎないでね」「でもこれぐらいは削らないと・・・」「あ~っ、ストップ!!(おふたり声を揃えて)
「ええ~?!まだこれじゃあ、触ると危ないですよ〜」「う〜ん・・・じゃあもう少しだけ」「いつもの感覚の80%ぐらいで止めときましょうか?」「いいえ、30%で止めてください(キッパリ)」「30%?!」「恐らくそれでも磨きすぎると思うので注意して磨きすぎないように」ザラザラ・・・「あ~ッ!」ザラザラ・・・「もうダメ~!」なんてその都度質感をチェックしつつも3人の間でコントのような会話が延々と繰り返さるのでありました。面倒くさい?とんでもない、こんなディープなこだわりを持つ施主さん、設計士さんだからこそ弊社のような所にやって来られるのです。こんな時間が楽しいと思えなかったら材木屋なんてやっていませんって!これぞ木フェチ野郎たち至福のひと時。そんなこんなでどうにか無事カウンター完成。その全貌につきましてはまたいずれ~。
Category
- 1. 今日のかけら
- 2. 木のはなし・森のはなし
- 3. 木の仕事
- 4. 草と虫と鳥と獣と人と
- 5. 木と映画と舞台とテレビ
- 6. ひと・人
- 7. イベント・講演会
- 8. 気になるお店
- 9. ちょこっと端材
- WOODENTAG& 日本百樹札
- 「森のかけら」舞台裏
- えひめイズム
- おとなの部活動
- お酒にまつわる話
- かけら世界紀行
- かけら日本紀行
- アート&デザインのかけら
- オフセット・クレジット
- オンラインショップ
- キッズデザイン&ウッドデザイン
- スポーツと木
- ハードウッドとウッドデッキ
- パプアニューギニアL.M.H
- フルーツウッド
- メディアあれこれ
- モクコレ WOOD COLLECTION
- モザイクタイル
- モザイクボード
- 一枚板を見せていこう!
- 円い森・円き箱・木言葉書
- 媛すぎ・媛ひのき
- 愛媛のこと
- 愛媛木青協のこと
- 木と本
- 木のものあれこれ
- 木のものづくり+α
- 木のもの屋・森羅
- 木の家具
- 木の玉プール
- 木育のこと
- 未分類
- 森と生きものたちの記録
- 森のかけら玉
- 森のかけら36・森のかけら100
- 森のこだま/森のたまご
- 森のしるし
- 森のめぐみ
- 森のりんご
- 森の出口
- 森の砂・森の粉・森の羽
- 森の5かけら
- 無垢の家具
- 異業種&産官学
- 端材のこと
- 誕生木・12の樹の物語
- 道後温泉とかけら屋
- 都市林業とビーバー雑木隊
- Loopto in Ehime
Archive
Calendar
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 |
8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 |
15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 |
22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 |
29 | 30 |