森のかけら | 大五木材


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 今日の愛媛新聞に、『梅津寺パーク3月閉園』の記事が掲載されました。梅津寺パークというのは、愛媛県松山市梅津寺町にある地元の鉄道会社が経営する遊園地です。今時のテーマパークに比べたら、施設はひと昔もふた昔の前の物で、実際に見た目にもかなり老朽化していました。日曜日に行っても人が少ないと、電気代の節約でしょうか、動いてない遊具もあり、係の人に声を掛けたら動かしてくれるというかなりローカルな遊園地でした。 

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しかし田舎の山奥で育った私にとって、子供の頃は羨望の的でした。勿論今から30数年も前の事ですから、テーマパークなどというものはなく、この梅津寺パークこそが、田舎の少年にとって唯一の『夢の遊園地』だったのです。当時は設備も綺麗だったと思うのですが、子供の目にはどうでもいいことだったのでしょう。金ピカの遊園地のイメージしか思い出せません。

今でこそ、私の生まれ故郷から松山まで車で1時間足らずという行けるようになりましたが、昔は道路事情も悪く、それでなくとも車酔いの激しかった私には松山も遠い存在でした。それでも何度か家族で来た『梅津寺パーク』のひと時は、忘れることの出来ない大切な思い出として私の胸に刻まれています。

その後しばらく出かけることはありませんでしたが、子供が幼稚園に行くようになると遠足などで行くようになりました。大人になって見る遊園地は、子供の頃の記憶とはかなりかけ離れているものです。背も高くなり視点も変わり遊具が随分ちっちゃく見えます。足を踏み入れるとそこは、時間の止まった『昭和のレトロパーク』のような趣です。子供のように無邪気に遊ぶことは出来ませんからどうしても老朽化した遊具や設備の粗が目に付いてしまいます。でも人混みの嫌いな私は〇〇ランドなどで何時間も列に並ぶよりはよっぽど梅津寺公園の方が好きでした。並ばなくても乗れるし、迷子になることはないし、ゆったりしたローカルなところはいい味がありました。セコセコ、イライラしてないのが最高でした。

それからは幼稚園の遠足やイベントなどで何度も行っており、私達家族にはとても愛着のある所でした。それだけに今回の閉館はとても残念です。先日、山口出張の帰りにフェリーから梅津寺パークが見えました。久しぶりに海から梅津寺パークを眺めました。その時には閉館の事は知りませんでしたが、妙な郷愁に誘われました。

この梅津寺パークは海に面しており、ロケーションは最高です。電車の線路が本当にすぐ目の前まで敷かれており、「梅津寺駅」で降りたらすぐそこです。その駅こそ、かのドラマ「東京ラブストーリー」の最終回の舞台となった駅なのです。主人公の赤名リカがハンカチを結びつけた柵もあります。

また、遊園地に隣接して梅や桜のある約1万8千㎡もの広い庭園があります。紅梅・白梅150本、桜600本、つつじ、つばきなどが植えられており、花見のシーズンになると美しい花が競って咲き誇って、その中を散策できます。この庭園の方は残されるようで、それがせめてもの救いです。遊具はなくなっても、また今年の春にはきっと鮮やかな花を咲かせてくれることでしょう。親子二代にわたり夢を与えていただいた『梅津寺パーク』に感謝の気持ちを込めて。

東風(こち)吹かばにおいおこせよ梅の花 遊具なしとて春な忘れそ

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