森のかけら | 大五木材


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昨日の海の話つながりで、木が浮くという話です。一般的に木は『浮く』と思われていますが、実際には浮かない木もあります。水に浮かべると沈んでしまう木、つまり『沈木(ちんぼく』といわれる物です。物理的には気乾比重がを超える物は、水に沈みます。ただし木の体積との関係もあるので、【森のかけら】のような小さなサイズにしてしまった場合は、その限りでもありません。また気乾比重のデータも、文献や資料によってバラツキがあります。木の部位によって測定にも差が生じてくるからです。ですので、比重1を超えているのに、【森のかけら】で試してみたら沈まない、という事もままありますのでご注意下さい。

CA343857逆に、バルサなど一般的には軽いと思われる木でも、稀に重いものがあったりします。水に沈むような重さではありませんが、他のと比べると圧倒的に重たいという物はあります。何百、何千という【森のかけら】を触っていると、感覚的にそれが分かるようになります。軽めのイスノキとか、重みのあるとかがあると、誤解を与えないかな~と心配しながらもセットさせていただくこともあります。天然素材ですから、いろいろな個性があるという事で語理解下さい。

CA343856話を沈木に戻しますが、英語では沈木の事を『シンカー(Sinker』と言います。野球のピッチャーが投げる、あのシンカーと同じです。沈む、沈むものという意味があります。魚釣りで使う錘(おもり)もシンカーと呼ばれます。最近は、野球解説でも「シンカー」という言い方をあまり聞かなくなりました。「スクリューボール」とかいう言い方を耳にしますが、最近の球種の呼び方は複雑になってその違いがよく分かりません・・・。そのシンカーに対して、浮く木の事を『フローター(Flotter)』と言います。浮かぶとか漂うものとう意味がありますが、釣り目的の専用浮き輪や、浮材などにも使われているようです。木材全体で考えると、ほとんどの木がフローターに属します。シンカーに類される木は、ウッドデッキなどの使われ、俗に『アイアンウッド』と呼ばれる硬木、つまり『マニルカラ』とか『イペ』、『イタウバ』、『ウリン』などなどです。見た目にも色合が濃く、ああこれなら沈むと妙な説得力を与える物ばかりです。

サーフィン私はサーフィンも出来ませんが、当然サーフボードも木製ならばフローターで作らなければならないはず。しかし今時、サーフボードといえばポリエステルなどの軽量素材が主流、木製のサーフボードなどあるのだろうかと思い調べてみると、ありました。ハワイでは1000年以上前からの木でサーフボードを作って実際に使用されていたようで、名前を『ALAIA(アライア』と呼ぶようです。それをオーストラリアに移住したアメリカ人、トム・ウェグナーというお方が復活させて人気だとか。成長が早くエコロジカルな桐を育てサーフボードを作り、削りかすは肥料に使うなど無駄のない工夫もされているようです。更にホームページ上で作り方も公開し、誰もが自国の木で楽しみながらサーフボードを削ってほしい、という立派な理念があるようです。エコとかいうと途端にきな臭くなりますが、自分で削って楽しむというのはいいですね。ただ、そんなに簡単に作れるものでもないと思いますが・・・ちなみに値段を見たら、数十万してましたが、私には高いのやら安いのやらさっぱり。

ALAIAしかし、いろいろな分野で木という素材が見直され、利用される機会が増えるという事は素晴らしい事です。どんどん桐のサーフボードが増えると楽しそうです。桐のサーフボード・・・面白いかもしれません、季節感のない話ですが!




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