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松山にまで戻った話をもう一度引き戻しますが、年末に帰省して正月を過ごし、松山に帰る際に少し時間があったので、いつもとは違う大野ヶ原経由で帰ることにしました。大野ヶ原は、山口県の秋吉台、福岡県の平尾台と並ぶ日本三大カルストのひとつで、標高は約1400m。東西25kmにわたってカルスト台地が広がり、『四国カルスト』の名前でも知られています。姫鶴平、五段高原、天狗高原と連なる山肌は、夏になると草に覆われて緑の絨毯が目を楽しませてくれます。
しかしこれが冬になると、かつては陸の孤島とも呼ばれたほど過酷な状況になるので、子供の頃から幾度も訪れてはいるものの、冬場はほとんど近づくことがありませんでした。それが今年の正月は暖かったこともあって、ノーマルタイヤしか装備していなかったものの、行けるとこまで行ってみようということになり、大野ヶ原ルートで帰ることに。実家を出る時に温度計を見たら11℃ほどあって、気持ち割るほどの陽気。これなら軽く大野ヶ原も踏破できるのでは・・・?!
その考えがあまりにも甘いものであったことに気づかされるのにたいした時間を要しませんでした。山を登るにつれて温度が1℃ずつ下がっていき、7,8℃になった頃には、道路の端に残雪が見受けられるようになり、子供たちは久しぶりの雪のテンションも上がっていたものの、みるみるうちの道路は白くなってハンドルを握る手にも力が入ります。それからノロノロ運転で進んで、温度が5℃になった頃にはもうすっかりあたりは雪景色。かなり標高も上がってきました。
更に車を進めていると、明らかに雪の質が違うゾーンに突入!まあ無理だろうとは思っていたものの、叶うならば撮影したかった雪中のブナ原生林まであと6,7キロというところで、さすがにノーマルタイヤの限界を感じ、登行を断念。松山に移ってから、必要もないためスノータイヤを装着したことすらないリスク管理能力の低い人間ですので、ほとんど対向車も無い中、もしもの場合命の危険すらあるのでそこで引き返すことに。樹氷の撮影は来年のお楽しみとすることに。
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