森のかけら | 大五木材


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20160217 1地球から2億2530万キロも離れ、水も食料も通信手段も無い孤独な極限の環境下で、人は果たしてどこまで希望を捨てずに前向きになれるものか。心さえ折れなければどんなに辛くとも困難が待ち受けていようとも生きていける。冷静な男の心の中で、闘志の炎はメラメラと燃えあがっていたのです。主人公もポジティブなら撮るほうだって嬉々としていて、リドリー・スコットがカメラの向こう側で喜色満面な笑みを浮かべながら嬉々としてメガホンを振っている姿が透けて見えます。

 

20160217 2それはまるで、ピタゴラスイッチ火星版のごとく!持ち込み企画に比べると、相当に肩の力が抜けて、いや抜けきっていて、まさかこの舞台設定でこんなに明るい気持ちで観れる映画だとは想像もしていませんでした。宇宙空間に取り残される映画は過去に数あれど、ここまで主人公がポジティブな映画は初めてではないでしょうか。あまりに前向きすぎて、もはやそこは地球から2億2530万キロも離れた火星ではなく、どこかの無人島からの脱出譚ではなかろうかと勘違いするほど。

 

20160217 3また、主人公が植物学者という設定で、火星で植物を育てるという行為が斬新だと言われましたが、火星で取り残された男が植物を育ててそれを食料として生き延びていたというのは、大酷評された『ミッション・トゥ・マーズ』(2000年公開)で過去にもブライアン・デ・パルマが描いています。そちらも火星での大砂嵐で独りの隊員が取り残され救出に向かうという内容ですが、作品を貫くテンションは相当に重く、デ・パルマ何があったんだ~!と叫ばずにいられない内容・・・。

 

20160217 4更に宇宙空間で植物を育てる映画の始祖としては、もっとずっと昔の1972年に作られたアメリカ映画『サイレントランニング』があります。監督は、『2001年宇宙の旅』の特撮で一躍その名を世界に知られたダグラス・トランブル。この映画、もともと低予算映画で作られたのですが、先行して封切られた企画映画が興業的にコケたことから早々に公開が打ち切られ、何と日本では1979年にテレビの日曜洋画劇場で初めて公開されたという幻の名作なのです。明日はもう少し詳しく・・・




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