森のかけら | 大五木材


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首の皮一枚』という言葉がありますが、まさにこれなんかその状態。『クヌギの皮一枚』って奴です。よくイベントなどで、小さな枝を薄く輪切りにカットして、そこに名前とかを書いて首からぶらさげたりするワークショップをしたいなんて声がかかるので、こういうサイズの丸太もいくらか置いたあったりするのですが(常時あるわけではないので、あまり期待とかしないように)、必要に迫られて奥から引っ張り出してみれば、すっかり虫たちの餌食になっていることもままあります。

 

 

まあ、こうなってしまうと皮つき用のネームプレートには使えなくなるので、途端にこの枝の価値が無くなってしまうものの、それでもここまで綺麗に外皮だけ残して食い尽くされているとかえって清々しいほど。一見すると、まだ樹皮が残っている(ひっついている)ように見えるかもしれませんが、枝を思い切って地面に叩き付けると、これでもかというほど木粉が吹き出してきて、まさに文字通り皮一枚残したギリギリのところまで食害が進んでいることが観察できます。

 

 

何度も地面に打ち付けていると、薄くなった樹皮が木から剥がれ落ちたりして、輪の形のまま樹皮が抜け落ちることはありませんでしたが、ここまでくるといつもは堅くて厄介者のクヌギの皮も面白いようにパキパキと簡単に剥がれていきます。仕事柄、こういう経験はよくありますが、それを見ていた子供が「面白そう~」と言ってきたので、やらせてあげると想像以上に大喜び。トントンすると、みるみるうちに足元に木粉が溜まっていくので、まるで魔法の枝のように思えるのかも。

 

 

意図して虫に食ってもらったわけではないのですが、弊社の土場のあちらこちらでこういう事態が起こっていますが、正直手の打ちようがないので、喰われるだけ喰わせて後は何とかそれに対応していくということしかありません。個人的には、少々虫に喰われていたって気にしませんし、それぐらいの方が愛嬌があっていいと思うぐらいでないとやっていけないのです。木は人間のためだけのものにあらず、諦観に似た境地に辿りつかねば広葉樹の材木屋なんてやっていけないのです




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