森のかけら | 大五木材


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★今日のかけら番外篇・E029ナナミノキ/七実の木】 モチノキ科モチノキ属・広葉樹・三重産

昨日は瑠璃色の実を持つ『ルリミノキ(瑠璃実木』の話をしましたが、瀧原宮には他にも聞きなれない名前の木がありまして、こちらは赤い色の実をつける木『ナナミノ』。こちらも実が赤いというのは後から知ったのですが、秋になると瀧原宮では青や赤の実が見られるということなので、是非その季節にも参拝させていただきたいものです。ところでこのナナミノキは常緑の高木で、工具の柄や器具、印判などに使われるそうです。モチノキ科ということで、モチノキ同様に樹皮からトリモチも採られたり染料としての利用もあります。


成長すると10mにもなるそうですが、実際に扱ったことはないのですが、モチノキ科の仲間ということなのでもしかしたら『モチノキ』と一緒くたにされてうちにも入って来ているのかも・・・。図鑑で葉を見比べても樹皮や葉だけでは判断を迷いそうです。その差がよく分かるのが実の形ということで、モチノキやクロガネモチに比べるとナナミノキの実の方が長楕円形で、そのことが名前の由来になったとも言われています(長い実の木→ナガイミノキ→ナナミノキ)。果実の形が判断基準になるほど酷似していることのあらわれ。

名前の由来については他にも諸説あって、「美しい果実が枝上に沢山なることから、七実(ナナミ)の意味ではないか」という説(そこから漢字で七実の木と表す場合もあり)や、深津正先生によれば「ナナメノキの実の美しさは定評があることから、これを名高いとか評判の意味のナノミ(名の実)といい、その木を「名の実の木」と称したが、それがいつしか訛ってナナメノキとかナナミノキと呼ばれるようになったのではないか」と推論されています。ナナメノキって、樹形の形から「斜めの木」ではないかと思ってました。


そう思う人も多いようで、この木を庭に植えると斜めになって家が傾くとされ庭木としては嫌われているとか。愛媛のある一部では、この木のことを『アオキ』とか『アオギ』と呼んだりするらしいのですが、それは若木の幹や枝の樹皮の色が緑色を帯びて青く、葉も常緑樹で裏表ともに青い事に由来しているのだそうですが、これは前日書いた『日本における青と緑の混用』によるもので、ミズキ科の『アオキ』と同じ理由。こうして識別してくださる方が私の身近にもいたら、きっと【森のかけら】も240どころか300にもなっていたのではなかろうかと。




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