森のかけら | 大五木材


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しばらく間が空きましたが気を取り直して、ビーバーハウス紀行の続き。ビーバーハウスの製材土場にはいろいろな木がところ狭しと置いてあって、木の丸太の写真を撮るには絶好の機会!製材機を持たない弊社の場合、板になってやって来ることが多くて、板の材面や加工後の写真はいくらでも撮れるものの、その前の姿・丸太の状態や樹皮の様子などをカメラに収める機会が少ないため、こういう場面に出くわすと一気にテンションが上がってしまうのです。次のターゲットは『ヤマナシ(山梨)』の丸太。

4年ほど前に家族で岡山に遊びに行ったときに、町の天然記念物である推定樹齢500年生のヤマナシ(山梨)の木に出会った話をアップしました。普段よく口にするナシですが、材としてのナシに遭遇する機会はなかなか無くて、【森のかけら】でもしばしば欠品する木のひとつです。ナシについては、食用として品種改良が進み、有名なところでは二十世紀や長十郎など多くの品種がありますが、【森のかけら】ではあまり細かな分類はせずに、食用に栽培しているものと山に自生するもの含めて『ナシ』とさせてもらってます。

実際に製材・加工してみると栽培されたものと自生しているものでは、色合いなどに違いが見られるものの、供給が安定しないこともあって、とりあえあず外国産の『西洋梨/ラ・フランス』とは区別しています。弊社の近くは愛媛でも有名な柑橘栽培の産地なのですが、ナシは少なくて稀に剪定するという話をいただくものの、思っていた以上に入手しにくく材の確保には苦労しています。中四国では鳥取県の二十世紀が有名で、その栽培面積は全国1位で、全国の収穫量でみても約8%を占めて第5位です。

日本梨の収穫量でみると、千葉、茨木、栃木などの関東地方が上位を占めているようです。ちなみにビーバー隊長のところにあった梨は三重県産で、三重は全国で20位前後の収穫量があるようです。そこで気になるのが梨の名前を冠する『山梨県』の事。県名の由来は、ヤマナシが沢山採れていたことのようですが、不思議と現在では梨の産地というわけでもない。奈良時代には既に「山梨郡」という地名もあったようです。その説植物以外にも、山の無い平らな土地が多かったという「山無し」説もあるようです。

いずれにしても県木もカエデ、県花もフジザクラでどうも梨の影が薄い。調べてみると、山梨県下の市町でもナシを市木、町木に指定しているところは無いようで、収穫高も全国40位前後と愛媛よりも下位。折角県名に木の名前を冠していながらも、それを活かしていないのは勿体ない話のように思いますが、振り返ればわが松山市も同じことか・・・。中にいると普段は気にしていない事も外から見れば冷静にいろいろ見えてくるのはいずこも同じ。明日はもう少し木としてもナシについて。




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