森のかけら | 大五木材


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先日紹介した「の巨木を製材する日がやって来ました。一番大きな原木は直径1mもあり、一般的な国産材の製材工場では挽けないので、m級の外材を挽ける瀬村製材所さんの所に運んで挽いてもらう事になりました。は決して重硬な木ではありませんが、なにせ伐採直後でしたので水分をたっぷり含んでとっても重たくて、トラックで運ぶのもひと苦労だったようです。しかしここまで運んでしまえば、後はお任せ。慣れた手つきで丸太のセッティング完了。さあ、お楽しみはこれからです!

 

 

 

 

 

主にテーブル材、カウンター材を狙っているので基本的には太鼓挽きにするのですが、どう鋸を入れるかによって大幅に価値が変わってきます。芯割れに平行に挽けば簡単そうに思われるかもしれませんが、元口(根に近い方)と末口(梢に近い方)で同じ方向に割れが入っているとは限りません。中で割れがどういう風になっていて、どう挽けば一番効率的に良材が取れるかは製材所の腕の見せ所。餅は餅屋、こういう事は専門家に任します。

こちらの希望をしっかりと伝えた後は、(瀬村製材所社長)瀬村要二郎さんにお任せして、こちらは奥に控えてただ祈るのみです。いくらベテランの台車マンといえども完璧に中身が見通せるわけではありませんが、積み重ねた経験は伊達ではありません。依頼者の要望に応えるべく、少し大袈裟に言えば全知全霊を傾けて、最大の木取りを考えてもらうのです。鋸が廻り始めたら余計な口出しは無用です。家造りもそうですが、製材も信頼関係が大切。相手の意思や考えを尊重しなければ良いものは出来ません。

大きな回転音と共に鋸が入ります!一番外側は少し薄めの板を挽いて小割り用に使います。丸味のつくような物は、薄く屑って【木言葉書】【円い森】などに使います。厚みはあるけれども長さの無いものはのかけら【円き箱】に使います。このような多くの『出口』が出来た事で、以前なら手に余していた側材や端材もきちんと計画的なサイズに挽いてもらうようになりました。さあ、ここからが本番です。厚みは55mmと設定。鋸が入ってニューフェースが現れるたびにドキドキします!

おおっ、麗な杢目出て来ました!ある程度のモノが挽ける事は想定していましたが、これは嬉しい誤算でした。想像以上に綺麗な板がたくさん挽けました。節のあるモノもそれはそれで面白いのですが、全てが生節という訳ではありませんので、抜け節や死節が出てくるとちょっと辛いものがあります。また、内部に隠れた洞や傷などがあると一気に価値が下がってしまうので、何とか数枚は綺麗な板が欲しかったのですが、節のあるモノのコンディションも抜群に良かったです!嬉しい~!

節があったり割れがあっても、それはそれなりに使うノウハウはあるつもりですが、原木から挽く場合は、実際に使えるような乾燥した状態になるまでに、割れたり反ったりするリスクが相当にあるので、無節の良材は一種の保険のようなものです。節のある中心部分まで挽くと、反転させてまた側から同じように挽いていきます。芯を含んだ中央部分は少し厚めに挽いて、角物を取ったりします。無事に製材終了。桟積みしてこれから天然乾燥でしばらく乾かせます。なにしろ立派なの木でしたので、端の端まで無駄なくきっちり使い切らねば申し訳ないです。

樅は、クリスマスツリーやかまぼこ板の素材として有名ですが、その温もりのある触感はとても親しみを感じます。その樅を使った葉書】も販売中です。風雪に耐え雄々しく伸びて天に向かうその姿は、太古の昔より信仰の対象ともなりました。忍耐の象徴でもあるモミに大切な日を重ね合わせ、『モミの木も残る記念日』という事で、大切な記念日に思いを綴って贈ってみませんか。【木言葉書】は、1枚¥420(税込)からネットでも販売しておりますご興味のある方は、こちらからどうぞ!




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