森のかけら | 大五木材


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本物のビーバー達の活動が盛んになるのは夏らしいのですが、われらビーバー救出隊にとってもっとも歓迎する季節が冬。まさに今がその時です。『寒伐り』といって、木が土中から水分と養分を吸い上げる活動が停滞しているため、この時期に伐採すると保存がききやすく、虫害のリスクも減らせます。これが夏場だと、木がたっぷり水分と養分を溜め込んでいるので、虫の活動も盛んで、丸太の保存にも適しません。木を伐るなら冬場。という事でおのずとビーバー隊の活動も盛んになるということです。今日も全国のあちこちでビーバー隊が気ぜわしく駆けずり回っています!

厳密にいえば、立春(2月4日)の前の30日間を「寒(かん」と言うのですが、広義で冬場に伐採する事を『寒伐り』と呼んでいます。ところで、誰もが知っているかのごとく『ビーバー隊』という呼び名を使っていますが、ご存じない方のためにここで改めてビーバー隊について説明しておきます。ビーバー隊とは・・・以前にもブログで書きましたが、三重県の大台町に別名『ビーバーハウス』と呼ばれる武田製材所があります。その代表者である武田誠さんは、雑木に愛され雑木を愛する男。木が好きで好きでたまらないという真性の木材馬鹿(最大級の賛辞)なのです。

スギやヒノキなどの針葉樹に比べて出口の定まらない小さな雑木は伐採されてもほとんど利用されることがなくそのまま放置。そんな姿を黙って見てはいられない。誰も救わないのなら俺が救おうじゃないか!と、誰に頼まれたわけでもないのに、生まれもっての本能で、居ても経ってもいられなくなって、そんな身寄りのない雑木たちを引き取りに行っているのです。颯爽と軽トラで駆けつけ、雑木を回収し、自分のところで製材し、その挽き具合をうっとりと眺める。こういう一連の流れを『救出』と呼んでいます。そんな武田さん率いるビーバーな人間たちが『ビーバー隊』で、武田さんはその隊長。

私もそのビーバー隊の末席に名を連ねさせていただいています。そのビーバーにもいろいろなタイプがいて、隊長のようにとにかく集めて挽いてみて挽き具合を楽しむ『挽きビーバー』、雑木の中でも硬めの木だけに惹かれる『ハリガネビーバー』、どこに伐採された現場があるとかやたら情報に詳しい『パパラッチビーバー』などなど。私はとにかく種類を増やして森のかけらを作りたい『かけらビーバー』。そんなビーバー隊の活躍する場所は森ではなく。そうです、これからは街路樹や公園、学校木、庭木、など町の中に植えられた木が大きくなり伐期を迎えているのです。まさに『都市林業』の時代がやって来たのです!

そういう木って、山から伐りだされる木のと違って流通システムが確立されていないのがほとんどで、木材市場に並ぶ事は滅多にありません。造園業者などが伐採するため、廃棄を前提として伐採するためそのまま廃棄物処理場へと向かうのが通例。そこには当然廃棄料というものが発生しますが、それってもの凄く無駄で誰も喜びません。どうせならば資源として利用しようじゃないかという事で、ビーバー隊が新しい流れを作ろうとしているのです。本当はモッタイナイを無くそうという錦の御旗を掲げて、自分たちの趣味嗜好を楽しんでいるのですが(笑)。それも本能だから仕方無い。

 




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