森のかけら | 大五木材


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今日のかけら番外篇・E051ヒマラヤ杉Himalayan Cedar   マツ科・針葉樹

週刊誌やテレビのワイドショーの芸能人のゴシップにはほとんど興味が無いのですが、たまたまだとは思うのですがちょっとだけ気になる話がありました。それは先日亡くなられた俳優の田村正和さんの話。訃報が伝えられたのは死去から1カ月半後だったそうですが、自宅で療養中に奥様と近所の公園を散歩される姿が目撃されていたそうです。その公園には大きな『ヒマラヤ杉』が植えてあって、その前に立ち止まり二人で灌漑深くヒマラヤ杉を眺められていたのです。

ヒマラヤ杉の花言葉は『あなたのために生きる』である、という内容の記事でした。ご夫婦がヒマラヤ杉の花言葉をご存じだったか、どういう思いで眺められていたのかを知る由はありませんが、ちょっと胸にグッと来る話でした。このエピソードが気になったのは、その木が『ヒマラヤ杉』だからというだけではないのです。実はその日の午後に初めてご来店された中年のご夫婦が倉庫内を巡られて、数日前から発売を始めたばかりの『ヒマラヤ杉の小枝の輪切り』をお買い求めいただいたのです。

その夫婦はその記事を読まれて『ヒマラヤ杉』を探されていて、たまたまSNSか何かで弊社の『ヒマラヤ杉の小枝の輪切り』を見つけて、それ目的でご来店されたのか、あるいはたまたま偶然で田村正和さんの事はご存じなかったのかもしれませんが、小枝の輪切りの他にも数ある中でヒマラヤ杉の端材も合わせてご購入されたので、偶然にしてもヒマラヤ杉がとりもってくれたご縁です。そのヒマラヤ杉も次の『森のかけら400』には加える予定です。原産地はアフガニスタンからネパール西部にかけてのヒマラヤ山麓地域です。

景観植栽の樹木として人気で世界中に広がり、コウヤマキ、ナンヨウスギとともに世界三大庭園木とも呼ばれ、町の中の公園などにも結構植栽されているので、用材として見たことは無くても立木としては見たことがある人は多いと思います。スギの名前がついていますが、植物学的にはマツ科ヒマラヤスギで、スギよりは末の仲間に分類されます。日本には明治初年に渡来しましたが、その後急速に全国に広がりました。それだけあるのだから多少は用材として流通してもいいと思うのですが、典型的な『町の木』なので『都市林業ルート』でないと得にくい木です。この木の学名はdeodara(ディーアダー)と言いますが、これは「神々の木」を意味するサンスクリット語のデヴァダールに由来しています。これからヒマラヤ杉を見るたびに名優・田村正和さんの事を思い浮かべそうです、合掌。

 

ウォーターガムの仲間のクローブツリーですが、もともとマレー諸島の限られた地域にしか分布しておらず、莫大な富をもたらすクローブを求めてイギリスやオランダ、ポルトガルなどで血なまぐさい争いが起きたといわれています。クローブは珍味な香料としてだけではなく病気治療にも使われてきました。クローブの飾り物を身に着けるとペストに効果があるなどの迷信もあり、獲得競争がより過熱しました。現代でも鎮痛剤や抗炎症作用があることから医療にも使われています。

クローブのエッセンシャルオイルには殺菌作用があるため歯科のマウスウオッシャーにも使われています。その樹皮にもタンニンが含まれていて皮なめしに用いられたり薬用に使われるなど、材としてよりも花や樹皮の方が有用な木のようです。ということでここから話をウォーターガムに戻します。同じフトモモ科のユーカリ属の一部の木はゴムが採れることか「Gum tree」とも呼ばれているので、もしかしたらこの木からも天然ゴムの原料となる樹液が採取できるのか、それとも「ガム(Gum)」には木の樹皮からしみ出る樹脂あるいは樹液の意味があるので、総称として名づけられているのかも。

頭の「ウォーター」については、普通に考えれば水辺に生える木という意味ですが、資料によれば分布域は砂質粘土壌や海岸に沿った砂岩大地が最も多く一般には低地から1,500m以上の丘陵高地帯とあるので、もしかしたら気乾比重が1に近いものもあることから水に沈む木(沈木を意味しているのかもしれません。材を触った感覚としては後者の沈木由来の方がしっくりきますが果たしてどうか。材としての特徴としては、比重に重硬なために乾燥には時間がかかりますが、乾燥に伴う小口割れが多く見受けられました。人工乾燥は難しそう。

海外では大きな原木から化粧ベニヤの突板なども採られていうようですが、日本に輸入されるのは基本L.M.Hなので、そこまで装飾的な価値のある出口に導くのは難しそうです。耐久性はあると思われるのですがキクイムシによる食害が多く、強度を求められるパレットやダネンージ材(荷物を固定する荷敷材)などに利用されてきたのも頷けます。この木ならではの出口を見つけるのは簡単ではなさそうですが、一族の仲間がクローブ(丁子)だったなど知らなかった関係性が分かっただけでも大きな収穫。私にとってM.L.Hは心楽しき未開の世界!

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