森のかけら | 大五木材


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過日、大相撲を引退した玉春日関(盾山親方)が弊社に来店されました。玉春日関は西予市野村町の出身で、母校・野村高校の後輩にあたります。野村町は、全国でも唯一プロとアマが真剣勝負する乙亥大相撲が大相撲が有名です。そのため学校や地域でも相撲にとても熱心で、玉春日関は地元の英雄です。野村町出身者としては、ずうっと応援させていただきましたし、松山に住むようになって地元の方と話をするきっかけも玉春日関の勝ち負けが話題で、そいうい意味でも野村町出身者は玉春日関の存在は大きな誇りでした。しかし市町村合併で、大相撲の土俵入りの際の「玉春日~方男波部屋~愛媛県野村町出身~」という口上が響き渡る事もなくなり(西予市出身と呼ばれるようになったので)寂しさを感じていた野村町出身者は多かったはずです。

今回来店されたのは、弊社が毎月発行している「適材適所」の先々月号で、玉春日関の引退の事と大相撲で使う拍子木(大相撲では『き』と呼びます)の事を書いたのでがそれがきっかけでした。この「tr基材適所」は毎月500部ほど郵送でお配りさせていただいているのですが、日頃から付き合いのある㈲中西組の中西龍仁専務(これまた野村高校の後輩)が、これを読んで学校の相撲部の先輩後輩の間柄の玉春日関に見せてくれて、折角なのでということでわざわざ来店いただいたという経緯です。このふたり、実に顔が似ていて兄弟のように見えるのですが(決して悪い意味じゃないですよ!)。そいうい訳で大柄なご一行様がやって来られました。折角なので「森のかけら」の前でパチリ!

 

その時の「適材適所」にも書いたのですが、私も相撲とは浅からぬ関係にあります。相撲熱が盛んで、子供の頃はまわしをつけて相撲も取ったりしましたが、祖父が相撲好きで名前は『国松』。その1字がある横綱・照国のファンだったようで、その偉大な名前にちなんで『照国』と名づけられました。子供の頃はこの大仰な名前がプレシャーでもありましたが、いつしか国を照らすような立派な人間になるように頑張れと、名前が自分を鼓舞してくれるようになりました。まだまだその願いは叶いそうにはありませんが・・・。はからずも時代を超えて、玉春日と照国が競演となった訳です!

しかしなにぶん急なことだったので色紙もなく、苦肉の策で「森のかけら・コースター」の裏にサインをいただきました。そしたらこれが凄くいい感じで、それでまたあることが浮かび上がって現在企画中です。なんでも商売に結びつける貪欲さがなくては、この業界でも金星は挙げられません!

前述した乙亥大相撲では、稚児の土俵入りというのがあり、数年前わが息子も玉春日関に抱いていただきました。大きくなった姿でもツーショットと、息子を探しましたが、こういうときに限って子供は遊びに行っていないものです・・・残念!5月30日には両国国技館で「玉春日引退・盾山襲名の披露大相撲」があるようです。これから第二の人生、現役時代以上に波も嵐もあるでしょうが、現役の実直な渾身の押し相撲同様まっすぐに頑張っていただきたいです。引退してもあなたは郷土の誇りだ!ありがとう玉春日!頑張れ、盾山親方!




今日はゼブラウッドについて。お客さんの注文で、ゼブラウッドのローテーブルを作らせていただくことになり、今日はその塗装の日です。長さ3m幅800㎜厚み55㎜の大きな1枚板から、長さ2.4m幅760厚み55㎜のローテーブルを作らせていただきました。両耳付でしたが、白太部分は藍染み(アオ)が入り多数の虫穴が入っていたので勿体ないけどカット。その分、縞模様のみのテーブルになり妖しさが更に強調されました。途中で少しよれているものの、ほぼ中央に整った見事な杢目も見事!木表の中央に僅かなクラックがあるだけで目だった外傷もなくコンディションも抜群!これだけの良材はなかなかないですよ。

加工は、マイスター・太田菊則さん(㈲白菊木材工作所)が、電動鉋でレベル出しから仕上げまでキッチリ仕事してもらいました。さすがです!私の絶対の懐刀、この人あってこその大五の家具です。針葉樹から広葉樹まで何でもござれの本当に頼りになる本物の職人さんです。ゼブラウッドも今までに何枚も削ってもらっているので不安なし。堅木のアリ桟で反り防止をして、脚はブラックウォールナットをレンガ積みして板脚にしました。角はあまり大きな面を取らずにシャープに。

 

見てください、この美しい杢目。まさしく名前通りゼブラのごとき縞模様!これは塗装前の画像です。白と黒のコントラストがはっきりしていますが、塗装すると白太部分が濡れ色になりもう少し落ち着いた色合いになります。塗装前の全体の画像がこれです。

通常なら植物性油を塗るのですが、ゼブラウッドだけはオイルではどうにもならないのでプレポリマーで固めます。というのも、ゼブラウッドという木は1年や2年では僅かしか乾かず、半端でなく暴れる木なのです。大体ゼブラウッドはほとんどが突き板に加工され、このように1枚板で持っているというのは、大体が材木馬鹿ですね!今まで買い貯めしてきたゼブラウッドが数10枚あり倉庫で天然乾燥させていますが、中にはバックり割れているものやねじれ曲がっているものも多数あります。

プレポリマーで塗装してシンナーで拭き取ると、水分を含んで毛羽立った部分をサンダーで磨きます。そしてまたプレポリマー+シンナー拭き、サンダー磨き、その工程を繰り返すこと4回。手間隙掛かりますが、こうしておかないと後で大変なことになります。これで後は蜜蝋ワックスを塗れば完成です。う、美しい~、どうしてゼブラはこれほどまでに人を惹きつけるのでしょうか。私の大好きな木のひとつです!書きたいことはまだまだありますが、今日はとりあえずこの辺で。




松山市の道後温泉本館にて11月から販売されている『道後温泉の湯玉ハガキ』についてご紹介します。大きさは横150㎜×高さ140㎜×厚み5㎜程度です。素材は桧で、色違いの3色セットで1000円で販売されています。道後温泉本館中にて販売していますが、通信販売もしています。

実はこの湯玉ハガキ、弊社で作らせていただきました。道後温泉は松山市が管理運営されており、この湯玉ハガキについても勿論入札がありました。赤、青、黒、緑、オレンジの5色です。単純な木製ハガキのように見えますが、これ1枚を作るのにも多くの人の手が関わっています。まず素材は桧ですが、久万造林㈱さんに久万高原町の30年~40年生の桧の曲がり木を製材して板にしてもらいます。弊社に納品してもらった後、桟を切って天然乾燥させます。厚みが薄いので結構短時間で乾きます。

乾いたら弊社で5㎜に削って、長さもカットします。その後で㈲宮岡製箱所さんで、5色のシルク印刷をしてもらいます。しかし桧は油分が多く、シルク印刷との相性がいいとはいえず塗料が乾くのに結構時間が掛かります。その後家具工場で湯玉の形に型を切り抜きます。それが弊社に返ってきたら、印刷していない面を#180のサンダーで磨きます。そして今度は、㈲辻総合電機さんの所で郵便番号の枠と『道後温泉』をレーザー印刷してもらいます。それからまた弊社で、面取りと検品をしてやっと完成です。この幾つかの工程の間でそれぞれハネ品が発生します。あらかじめ少しは多めに作りますが、こういう商品は今回始めての取り組みだったので結構失敗もありました。

素材に対する歩留まりの計算とか、シルク印刷も色の種類によって色ノリが違うとか、曲線加工の精度とか、慣れない事もあり苦労もありました。しかし全てを納品してみると、やり切ったという充実感もあり色々勉強にもなりました。ひとつの商品に3つも4つも業者が絡む仕事も始めてでしたが、やってみると実に多くの可能性を感じました。今まで全てを『木材』というキーワードの中で完結させようとしていたため、狭い視野でしか物事を考えれなかったのが、異業種が関わることで物凄く柔軟に考えられるようになりました。このノウハウを生かして弊社のオリジナル商品を企画しています。

小さな1枚の木製ハガキですが、私に多くの事を教えてくれました。色々な人間の思いがギュッと詰まっている、『道後温泉の木製ハガキ』観光土産と言わず、地元の方も1枚いかがですか?




今日家族で、愛媛県美術館の「ジブリの絵職人 男鹿和雄展」を観に行きました。男鹿和雄さんは、「となりのトトロ」や「もののけ姫」などのアニメーションに美術監督として参加し、背景などを描かれた方です。


「もののけ姫」が公開された時に、その舞台が屋久島ではないかと話題になりました。今日詳しい解説を読むと、ロケハンは屋久島に行ったらしいのですが、その時男鹿さんは同行してなくて、後日東北の世界遺産・白神山地に出かけて、そのイメージで背景を描かれたようです。とはいえ、実際にある場所ではなく、いつか見たことのあるようないつか行ったことのあるような想像上の場所なんでしょうが、あまりにリアルなので本当にどこかにあるように思えて、常にモデル探しが話題になりますね。

「もののけ姫」でシシ神が登場する神秘的なシーンなど、ほとんどロストワールドなんでしょうが、もしかしたら日本のどこかにはああいう場所が残っているかもしれません。しかし見つけたとしても絶対公表してはいけません。屋久島の二の舞になってしまいます。確認したい、カメラに収めたいという気持ちは分かるのですが、人が近づくことを許されないような聖域はあるべきでしょうし、なんでもかんでも人間が征服できるなんて思っちゃ駄目ですね。シュールな背景があるからこそ御伽噺のようなストーリーが自然に受け入れるのだと思いました。恐るべし背景画の力!

企画展は大盛況で、入ると長蛇の列!「となりのトトロ」目当ての小さな子供連れの家族もいて、背景画展なんで当然のことながらトトロなんてほとんど出てないので、子供もごねて泣き出すし、それぞれの思い出の場面ではじーっと覗き込んで「あの頃の自分」を懐かしく語る人続出で、列は全然進みません・・・・。私は並ぶのが大の苦手なのですが、今日は何故か我慢が出来ました。人間、好きなものには寛容になれるものだと思いました。

最後にはお決まりのグッズコーナーが設置され、こちらも大繁盛!ポストカード1枚とビールを買いました。ビールといっても勿論普通のものではありません。男鹿和雄展開催を記念して男鹿さん自らがオリジナルラベルを描かれたもので、日本で唯一ブナの天然酵母を使った『ブナの森』という商品です。男鹿和雄さんの故郷が秋田県ということで、故郷・秋田の風景を描かれたようです。味は・・・今晩よーく冷やして飲んでみます!

展示会は1月18日まであります。是非行ってみてください。まるで写真並みのリアルな描写ですが、写真よりも美しい「命」が強く感じられる森がたくさん描かれています。背景というより1枚の素晴らしい作品です。買えるものなら買いたい!魂のこもったものは人の心を打ちます。感動必至です!




本日、松山市道後の大和屋本店において、松山商工会議所主催の第4回松山ブランド新製品コンテスト「NEXT ONE」において、「森のかけら100」が工業製品部門の優秀賞を受賞しました。大理石で出来たズシリと重い立派な盾をいただきました。「NEXT ONE」は、松山商工会議所が厳しい企業間競争の中で新製品の開発を行っている会員企業を対象として、行っている松山ブランド新製品コンテストです。詳しくは下記のホームページをご覧下さい。なお、第4回の詳しい結果については数日後にアップされると思います。

厳粛な雰囲気の中で授賞式が開催されました。当日も会場内に受賞各社が商品の展示をしました。受賞したことよりも、木材とか建築関係のない他の分野の方々に「ひとつの商品」として認めてもらったという事実がとても嬉しく晴れ晴れとした気持ちになりました。どういう形であれ他人に認めてもらうというのは嬉しくありがたいものです。ただしこれはスタート地点なので、とりあえずマニア以外の一般人の市場にも参加できるというお墨付きを得れたという気持ちです。

受賞後、理事者やマスコミ向けに説明がありましたが、狭いスペースに80名ほどの人が一気に溢れ出て大混雑となり落ち着いて説明は出来ませんでしたが、多くの人の目に触れる機会を与えていただくということはとてもありがたいことです。その際にご年配の理事の方々から「これ、何?」「これなんに使うの?」と質問を浴びせられ、「・・・・・」という気持ちになりましたが、賞もいただいていたことだし、まずは知ってもらわねばと一生懸命説明はしました。理解していただいたかどうかは分かりませんが。まずは共通言語を持つ、ということからですね。エスデザインスタジオの佐野勝久さんとパルスデザインの大内智樹さんに作っていただいた新しいパンフレットと名刺が活躍しました!また、新しいパッケージも好評でした。本当にありがとうございました。これからバリバリ使わせていただきます!

NEXT ONE → http://www.jemcci.jp/sightseeing/nextone/jyusyolist




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