森のかけら | 大五木材


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20110628 モモンガ棲むか?オウムのトンネル①さあ、久万美術館で森のお話を聴いた後は、森に飛び出しました。台風は近づいておりましたが、うまい具合に雨も上がり、久万造林さん所有の山の上がります。木材搬出道を登っていくので、足元はかなりのぬかるみですが、こちらの準備にぬかりはありません。活躍するしないに関わらず、準備ばかりは万全です。丁度、その麓では町の方々が炭焼き小屋を建築中でした。人力で丸太を積み上げ、まるで白川郷の合掌作りの「結(ゆい」のような趣き。昔はきっと全国どこでも見られた光景だと思います。

 

20110628 モモンガ棲むか?オウムのトンネル②目的地の傍らの杉の木には小さな巣箱がひとつ。実はこれ、鳥のための巣箱ではなく「モモンガ」のための巣箱なのです。この森には結構生育しているようで、「モモンガクラブ」なる生物調査グループがあります。これは、町内の方々に久万の自然や動物をもっと理解してもらおうということで、面河山岳博物館の研究員の矢野さんから専門的な観察の仕方などを教えていただけるそうです。井部健太郎君の3男も入会しているとか。ここで言うモモンガは、日本固有種のリス科のニホンモモンガ。知らなかったのですが、このニホンモモンガは県のレッドデータブック絶滅危惧(きぐ)Ⅱ類に指定されているそうです。私は、野生の生モモンガを実際に見たことはないのですが、健太郎君が息子と初参加したクラブ活動では、いきなり生モモンガと遭遇したそうです!ちなみに巣箱の素材は杉・・・作ってみようかしら、「巣箱のかけら」。

 

20110628 モモンガ棲むか?オウムのトンネル③そのモモンガの巣箱を越えて我々の向かう先は?そう、こちらの「森のトンネル」です!山の斜面を利用して、足場丸太で水平の座を作って、薄く製材した杉の板を大きく曲げたユニークなデザインとなっています。これを設計されたのが、昨日のブログでご紹介させていただいたアトリエA&A武智さん。最初に図面を見せていただいた時に、正直こんな風には曲がらないでしょう?と思っていましたが、やはり簡単ではなかったようで、生材の厚みをいろいろ替えて試行錯誤されたようです。当日にはここまで出来上がっていました!

20110628 モモンガ棲むか?オウムのトンネル④この無理難題のような事を嬉々としてサラリとやってのけられる人といえばこのお人しかいないでしょう、白土建築工房白土圭志棟梁。先週、高知から職人さんを引きつれ久万までお越しになって、木材を切り組み、曲げ細工もされてここまで仕上げられました。当日は参加された皆さんに、残りの板を実際に曲げて組んでいただきました。厚み6㎜で挽いたようで、そこまで薄くすればここまで急角度でも曲がるものなんですね~。私にとってもちょっとした驚きでした。やはりリアルな感覚は大切です。

 

20110628 モモンガ棲むか?オウムのトンネル⑤出来る出来ないは二の次、まずはやってみなはれ!白土棟梁のそんな思いが炸裂したこの「杉のトンネル」、急斜面にガッと足を開いてふんばったような力強さと柔らかい曲線が、アニメの世界に出てきそうな不思議な造型です。整地するため伐採された切り株が荒々しい姿で残る大地と、どことなく愛嬌のある曲線の造型のコントラストが独特の世界観を醸し出しています。引いて見ると、坂道を登る甲殻類の虫・オウム(王蟲)のようにも見えて面白い!こういう事って真剣にやるから楽しくなるんですね。さあ、それでは杉のトンネルの中に入ってみましょう!




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