森のかけら | 大五木材


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20120809 1先日、ちょっと珍しいフローリングのご注文をいただきました。一般的なフローリングというのは、長さが1820mm、幅は75~120mm、厚み15mm程度のものですが、今回入荷したのはちょっとこぶりなこの大きさの箱群です。1箱の大きさは、長さ420mm、幅60mm、厚み15mmで、一般的なものの1/3サイズ。1箱に約1m3の短尺のフローリングが入っています。箱書きにもあるように、箱の中身に入っているのは『ホワイトオーク』。さあ、これから箱を開けて植物性オイルの塗装作業です。

 

20120809 2箱を開けると中身はこんな感じです。420mmの長さの1枚モノが大量に詰まっています。形状は普通のフローリングと同じなのですが、この長さで作られているのは、施工方法が「特別」だからです。矢羽根模様に貼っていく『ヘリンボーン(herring bone』 というものですが、この名前を直訳すると、『herring』は「ニシン」、『bone』は「骨」。『ニシンの骨』という意味になるのですが、それはこのフローリングを貼り上げた時の柄が『ニシンの背骨の形』に似ている事に由来しているからです。

 

20120809 3短くて小幅なフリーリングを寄木模様で貼ると、こういう形に仕上がります。このデザインから『ニシンの背骨』をイメージされた方、素晴らしいイマジネーションです!日本では『杉の葉の形』に似ている事から『杉綾』とも呼ばれています。すべて貼り上げると非常に個性的で繊細な美しい図柄が現れます。そのためには、この身近な420X60X15mmの小さなピースを1枚1枚丁寧に並べて施工していかなければならないので、施工は手間隙かかります。

 

20120809 4入荷したのは無塗装品ですが、現在施工前に弊社で植物性オイルを塗らせていただく機会が増えております。時間の余裕があるのであれば、現場で施工後に塗るよりも先に塗っておくに越した事はありません。今回も現場納品前に弊社で塗装させていただく事になり、箱を開けて中身を取り出します。長さが短くて小幅な分だけ、枚数も半端ではありません。「床にはヘリンボーンを・・・」というお問い合わせは年に数件ほどいただくのですが、価格や施工の問題で最終的に決まるのは稀です。

 

20120809 5今回は弊社にとっても久々のヘリンボーンでした。ついつい日々のルーティンワークに追われていると、「新しいことや変わったこと」への取り組みがおろそかになってしまいがちです。たまにこういう仕事をさせていただくといい刺激になります。昔は商業店舗などでよく使われていて取り扱わせていただいたものですが、当時弊社で塗装作業をしておらず、そのまま箱を届けるのみ。箱の中身に思いを馳せる余裕もありませんでした。積み上げていくとこういう状態に・・・ヘリンボーンの塔。

 

20120809 6短い分だけ塗装は容易なのですが、植物性オイルの場合、塗装してすぐに余分な油分を拭き取らなければなりません。更に約12時間の乾燥が必要になるのですが、そのために並べて乾かすスペースも確保せねばなりません。倉庫のスペースにも限りがあり、弊社の場合1度に塗装+乾燥できるのは50㎡が限界。真夏のこの猛暑、体力的にもそのあたりがボーダーラインです。美しい貼り上がりを空想しながら塗装完了。施工後の写真はまた後日ご紹介させていただきます。




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