森のかけら | 大五木材


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今日のかけら・#049【沢胡桃/サワグルミ】 クルミ科サワグルミ属・広葉樹・岩手産

SAWAGURUMI NO KAKERA

 

 

 

 

 

 

 

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本日はもうひとつのクルミサワグルミの話。近場での入手が難しいと考え、原木の取り扱いがあるという北海道の製材工場にお願いして材を送っていただくことにしました。知り合いの材木や仲間に訊いても、ほとんど使用経験がないとか、取り扱い実績もないとのことで、私自身も(販売用としてではなく、見本的な意味で)たまたま手に入れた薄い板しか実物を見たことがありませんでした。それもそのはず、用途としては色白で清潔感もあることからマッチの軸木など小物がほとんど。

 

20160206 2軽軟で切削性がいいことから、食品を包む薄経木などにも使われます。また愛媛県の久万高原町の一部では、『ゲタキ』と呼ばれることもありますが、それは材が白くて軽軟なことから下駄を作るのに適していることからついた方言名ということで、実際に下駄材としての実用事例もあるようです。そのことから、ある地域においては『山桐(ヤマギリ)』の名前で呼ばれることもあります。他にも『川胡桃、皮胡桃(カワグルミ)』の方言名もあるなど呼び名も多彩です。

 

20160206 3これはサワグルミの樹皮がよく剥げること、それが小屋の屋根噴きの材料に使われる有用な樹皮であることから皮グルミに由来するとも言われています。実はこの別名の多さも、【森のかけら】の樹種リストを決める際のネックとなって、それが同じ木を言い表しているのか、別々の木のことなのかよく分かりませんでした。更に見た目が色白で年輪も不明瞭なことから、よく『シナノキ』に似ているとか、それより少し硬い程度などと、比較材としてしばしばシナノキの名前が上がります。

 

20160206 4加工は容易であるものの、油っ気がなくてパサパサした質感なのと、変色や腐食が入りやすいため大きな材が入手しにくいという問題があります。そういうこともあって、いまひとつ出口が定まっていないのがモッタイナイところです。ところで、材としてよりも樹としての被写体としてもサワグルミは有名です。交流のある北海道在住の森の写真家・小寺卓矢さんの写真集にも掲載されていましたが、オニグルミ・サワグルミの葉痕は獣面状、猿面状など個性的な形状を呈します




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