森のかけら | 大五木材


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DSCF0463 20100113 ドラゴンハウス②現在建築中の『dragon.house』ことS様邸(店舗ではありません。家のニックネームです!)に、先日打ち合わせに伺うと、2階の天井が貼りあがっていました。この『dragon.house』を設計されている設計士の石村智子さん(イシムラトモコ建築設計から、「天井に50mmぐらいの幅の無垢を貼りたい」と聞いたとき、「何をっ?!」と思った物ですが、実際に貼りあがってみると綺麗です!この小幅が何とも独創的で、色の違いによる質感もこの幅がゆえに様になっております。樹種は『カランタス』Kalanyas 東南アジア原産のセンダン科の木です。別名スリアン。長さ3000mmの板を小割して、厚みも割り返して53x10mmに仕上げました。『カランタス』はとても軽軟な木で、机の引き出しの内部にも使われるようなデリケートな材です。軽い分だけ、加工すると逆目や毛羽立ちが出やすく、かなりロスも出ましたが、この貼り上がりを見ると大満足!さすがは挑戦士、いや設計士・トモコさん、お見事です!

DSCF0464 20100113 ドラゴンハウス③常日頃、『木は決して建築資材になるためだけに生まれてきたわけではない!』と語っておきながらも、住宅の部材として使った事のない所に初めての樹種を使う場合はやはり慎重になります。施工直後は別に問題はありませんが、経年変化による収縮や反り、環境へ順応しているか、例えば耐水性に優れた木を水周りに使ったけど大丈夫だったかとか、耐候性の強い材を外部に提案したけどどうっだったかなとか。そんな事を言うと、あなたも一応まともな感覚も持ち合わせているのですねと言われそうですが、そういう細やかな末梢神経もわずかには残っています。

DSCF0151ただすぐに忘れてしまうのは問題ですが・・・。それにしても、自分の所の自分で褒めるのも何だとは思いますが、カランタスの天井綺麗でした!幅が狭い材だったので、施工されたもみじ建築越智棟梁も大変だったと思いますが、実に丁寧に施工していただきました!普通こういう手間の掛かる材を提案すると、現場からは冷たい視線を浴びるものですが、越智棟梁は興味深々に乗ってきてくれたので感謝、感謝!こういう物は、楽しんでやってもらう人が集まらないと絶対面白くなりません!施主さん、設計士さん、工務店さん、材木屋の4つの信頼関係がないと、責任の擦り付け合いになるか、事前に回避するための後ろ向きな提案に終始してしまいます。そこには無垢材の入る隙間はありません。それじゃ、つまんないじゃか!という人間が集合したのがdragon.houseなのです。こういう仕事は楽しいですね。

 

DSCF0152更にいろいろな部材を使っていただきますので、これからおいおいとご紹介させていただきます。好奇心の旺盛な方々と仕事をさせていただくと面白いです。その分リスクもありますが、それを恐れていては変わった木など扱えません。いいんです、分かっていただける方だけで。結束力で勝負だ~!興味も関心もない畑に水を捲りよりも、どんどん水を吸収する畑に水を撒きたいです。水を撒く人が多くなればなるほど大きな木になります。ブランドはなくとも人のつながりがあれば、プラント育ちの木にも負けない木は育ちます!




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