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才の木(さいのき)の設立10周年の記念事業の松山でのトークカフェの打ち合わせの続編。京都大学の高部先生㊨と愛媛大学の伊藤先生㊧と、久万造林井部健太郎君と私たち夫婦の5人で、健太郎君の『Waiwaiwaiカフェ』で、内容などを詰めます。最終的には、伊藤先生と健太郎君と私の3人が、地元・愛媛側からそれぞれの立場で、お話をさせていただくことになりました。トークカフェの大枠は決まっていたので、この日は会場に設営やら備品の準備やらの細かな話をまじめに話し合い。
打ち合わせが終わったら、久万の山の実情を見ていただくべく健太郎君の山へ。本当は森の奥までお連れしたかったのですが、その日のうちに帰られるという事で、時間の関係もあって、山登りは断念して、健太郎君の案内で道路から見ることの出来る久万林業を象徴するような伐採現場へ。急な傾斜地に生えるヒノキを伐採した直後の現場でしたが、いろいろな山を訪ね歩かれた高部先生をして、「こんな急峻な伐採現場を今まで見たことがない」とまで言わしめたほど厳しい環境。
材木屋というと、一般の方は山の伐採現場まで行って、伐採された木を見ながら買うか買わないかを決めていたりするのではなんて想像される方もいるかもしれませんが、基本的に弊社では直接木を伐採する事はありませんし、伐採現場に立ち会うってこともありません。ここで伐採された木は原木市場に運ばれ、そこで競りにかけられ、購入したそれぞれの製材所が自社の工場に持ち帰って製材して柱などの角材や板材などに挽きます。それを弊社は仕入れさせていただくという流れです。
なので、高部先生をお誘いしておいて言うのも何なのですが、こうして改めて久万の急峻な現場での伐採の様子を見ると、いかに林業が危険と背中合わせの仕事であるのかということを思い知らされます。愛媛でも毎年何人もの方が山での作業中に命を落とされていますが、そういう危険な作業を経て材が私の手元にあるということは常に考えておかねばならない事。山の作業も機械化が進んだとはいえ、人の手があってこそ。こういう所に来ると、虫食いとか傷なんて話がちっぽけに感じます。
だからそんな事はどうでもいいというわけではないのですが、子細にこだわりすぎると文字通り「木を見て森を見てない」状態に陥って、今そこにあるものが大型プラントで作り出されたアルミやプラスティックのような工業製品であるかのごとき錯覚をしてしまいそうになりますが、それは紛れもなく虫や昆虫たちが命を育んでいた巨大なる生き物です。そういう自覚は常に持っておかないと大事なことを勘違いしてしまいます。世の中にはいろいろな考えの材木屋がいます、材木屋万流!
7月の某日、京都大学の高部圭司教授が松山にお越しになられました。高部先生と私と家内の3人で向かった先は、愛媛を代表する林産地・久万高原町。そこで待ち受けるは、盟友・井部健太郎君。高部先生ご来県の目的は、今秋に松山市で開催を予定されている、特定非営利活動法人・才の木(さいのき)のトークカフェの打ち合わせです。才の木の設立10周年の記念事業として、今年地方でのトークカフェの開催が検討され、岩手(盛岡)と愛媛(松山)の二か所が選ばれました。
才の木については以前にも紹介しましたが、日本木材青壮年団体連合会の大先輩である岩手の日當和孝さん(マルヒ製材・専務)が所属していらっしゃる関係で、家内が木の玉プール等の木製玩具の木育の実践(出張木育)でも大変お世話になっています。そちらは保育園や幼稚園の先生などを対象とした木の玩具等を通じて木とふれあおうというものですが、今回のトークカフェは、木や森の事に関心のある大人や学生たちを対象として開催されるもの。松山は9月の10日開催予定。
聞くところによると、盛岡では日當さん主導でかなりアカデミックな木の勉強会のような内容で実施されるということでしたが、愛媛においては私に話を持ってこられたのが運の尽きと諦めていただき、郷に入っては郷に従えで、「愛媛流の材木屋のおもてなし」を体感していただかなければなりません。松山では、3人の話題提供者がそれぞれのネタをご披露させていただくことになっていてその3人というのが、愛媛大学農学部の伊藤和貴教授と井部健太郎君、そして私の3人。
松山でのトークカフェ当日の内容に関しましては後ほどご案内するとして、その日は打ち合わせのために高部先生にはわざわざ京都より足を運んでいただきました。井部君は、適任者と思って私から推薦したのですが、高部先生が一度直接会ってお話をしておきたいということだったので、それなら是非愛媛の山の実像も見ておいてもらおうと久万までお連れしたのです。それに合わせて従来とは少し違った方向に舵を切ろうとしている材木人の姿もみていただきたいという思惑もあり。
3年に及んだ奇跡のコラボレーション企画『おとなの部活動』が惜しまれつつも遂に卒業式を迎えることになりました。「愛媛のドン・キング」、あるいは「愛媛の将軍KYワカマツ」、または「愛媛の新間 寿」とも呼ばれた(分からない人は近くの昭和のプロレス、格闘技ファンにお聴き下さい)猛獣使い師マサヒコ・フジタが荒野に壮大な罠を仕掛けたのが3年前のこと。その罠にまんまと業界のはぐれ狼たちが一匹、また一匹と落ちていき、おとなの部活動は始まったのでした。
俺が俺が、私が私が、と自己主張することでしか自分を表現できなかった獣たちも、やがてお互いの牙の鋭さに気づき、テリトリーを守りながらも、時には共同で狩りをし、共に収穫を分かち合うようになったのです。それぞれの業界では浮浪雲的な存在であった者同士であったからこそ、互いを理解し尊重しあえたのかもしれません。一撃必殺で相手を仕留める高等話術、相手よりも絶対盛って話して、決して退くことのないアグレッシブな戦い方、そのどれもが私にとっては新鮮なものでした。
ああ、こうやって生きていくこともできるんだ!こんな言葉を吐いても笑って共感してもらえる場所があるのだと!酒好きの仲間が集まった事が大いにプラスとなり、時に酒の力を借りながら、猛獣は結束し狩場を県外に求める暴挙に出、更に3年目は他団体への問答無用の道場破りを敢行!そのうち仕掛け人であったはずの猛獣使いが迷宮に迷い込むというハプニングがあったものの、その志を受け継いだ獣たちは更に仲間を増殖させて、かなり強引に無理やりハードランディング!
猛獣使いが仕掛けた罠にはもともと3年経てば外れるようなタイムロックが組み込まれていて猛獣たちは遂に別れの時を迎えたのです。そんな事があって、過日『おとなの部活動』の卒業式が行われたのです。しかし気が付けば、私以外はすべて女性。当初熱血男塾で始まったはずの体育会家の部活動は、3年の時を経て知らぬ間にすっかり女子会へと姿を変えていたのでした。懐かしく3年間の思い出に浸る我々でしたが、その罠にはまだ続きがあることに気がついてはいなかったのでした!?
今年で6年目になる生涯学習センターでのコミニュティ・カレッジ「ふるさとの森林講座」の講師を務めさせていただきました。引き出しの中身が少ない私にしてみれば、5年も話をさせていただければ、中身がすっかりスカスカになってしまっているのですが、折角お声をかけていただいているので、お言葉に甘えて、自分自身の「生涯学習」という意味も込めて、凝りもせずに今年も登壇させていただきました。この講座以外ではここの玄関をくぐるたびに、ああもう1年が経ったのかと実感。
今までは、講座の最後のオオトリとなる3月後半が多かったのですが、今回は少し早めに2月の出番となりましたが、当コースのスケジュールを眺めれば、こちらもレギュラーメンバーの「愛媛千年の森をつくる会」の鶴見武道会長(愛媛大学客員教授)、「木材と木造住宅の研究会」の織田博顧問(元㈳愛媛県木材協会業務部長)はじめ、アカデミックな大学の先生方に囲まれ、市井の材木屋の親父としては肩身が狭いのですが、リアルな現場感のある話ができるのが私の唯一の取柄。
私の講座テーマは、『木を楽しむ力、木を物語る視点』という、いつものようにザックリした内容ですが、木の用途(出口)や誕生木の事などをお話しさせていただいていたら、結構ご質問を受けましてその質問に答える形で、ごくごく自然にレジュメから脱線。その後は、得意中の得意である、木にまつわるあることないことのよもやま話へ。この一点だけに限って言えば大学の先生方とだって負けない自負があります。というか、そこが私が講師に選ばれている唯一の理由だと自覚。
それで調子に乗って、木にまつわる逸話やら伝承などを話していたら、あっという間に2時間終了~。受講された方にとっては、話があっちこっちに飛びまくって取り止めのない話になってしまいましたが、今までの講座の中では一番笑いも取れて(あくまでも自分なりの判断で)、自分的には満足(?)。やっぱり材木屋としては、笑わせてなんぼというのが大前提(!)なので、『聞いて楽しい木の話』という極みを目指さねばなりません。大爆笑を取れるいつかその日まで~!!!
愛媛県を代表する伝統工芸品のひとつに『砥部焼(とべやき)』があります。文字通り愛媛県砥部町を中心に作られている陶磁器です。その起源は江戸時代中期とされていますが、背後の山から良質な陶石と薪が豊富に産出されたことから、藩の庇護も受けてこの地で砥部焼が盛んになったそうです。愛媛県の指定無形部家財ともなっており、愛媛の家庭ではどの家にも砥部焼の器が少なくともひとつやふたつはあるほど日常生活にも溶け込んでいます。そんな砥部焼のお店とのご縁のお話し。
お得意先のワンズ㈱さんで新居を建築されたのが、こちらの『森陶房』さん。『えひめイズム』や『おとなの部活動』などを通じて、木材・建築以外の異業種の方々との交流らコラボも急激に増えているのですが、地元の伝統工芸というカテゴリーでは必ず繋がる砥部焼。ふだん使いの食器や花器など日用工芸品としての色合いの強い砥部焼ですが、その中でも独立して窯を開かれたり、女流作家さんも増えて、伝統やら歴史のしがらみの多い業界の中で新たな展開が起きているようです。
砥部焼というと、白磁に藍の呉須というのが主流でしたが、森陶房さんのギャラリーには多彩な色遣いのカラフルな砥部焼が展示されていました。スギウラ工房さんで初めて見たのですが、色合い豊かな砥部焼は、モザイク柄フェチの琴線に触れます。砥部焼に関わらず、地元の伝統産業というと長男が後継するというのが主流で、地元で生まれて小さな頃から将来は後継者になるのだと周囲からも期待(洗脳)され、その道を究めるがゆえに伝統や歴史に縛られどうしても視野が狭くなりがち。
地域の伝統産業を生業とされている方の作品の中で、従来のモノとは随分毛色が違うなと感じたものの多くは、作り手の方が地元出身者の方でなかったり、配偶者の方が県外の方であったりと、外から愛媛を見られてその素材の良さや魅力の押し出し方の物足りなさを感じておられるケースが多いように感じます。これは砥部焼に関してだけのことではなく、地元密着型の材木屋という仕事についても言えること。近くに居すぎると木の根元の方だけしか見えず、梢を見るには離れることも大事。
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