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「ミスター会総会&新年会」の後、タクシーを拾える道後駅まで道後商店街を独りで歩くのも定番。地元にいるからこそ(ほぼ100%乗用車ですので)、商店街を歩く機会は滅多にありません。1年に1回、この時期に寒さにコートの襟を立てて、少しだけお酒で温まった体で一人歩きするのが好きです。いつも大体21時頃になるので、多くの商店街がシャッターを閉めているのですが、観光客に混ざってのんびりと地元だけど、外売り(県外観光客)のお店で何が売られているのかを眺め歩くるのも面白いものです。
この時間でも道後温泉は開いています(確か22時が閉館だったような・・・)が、さすがに今から入浴する方は少ないようです。それでも折角だからと、道後温泉をバックに写真を撮る方は後を絶ちません。今年はNHKドラマ「坂の上の雲」で、愛媛への観光客も増加したようですが、やはり愛媛の観光の看板は「道後温泉」でしょう。その観光のシンボルが、老朽化が深刻になり、大規模な修繕工事が計画されています。道後温泉の本館が完成したのは1894年ですから、100年以上も現役を貫いているのです。
大規模地震が発生した場合、崩壊の危険性もあるという事で早急な修繕が迫られていたようですが、修繕工事に入るとく10年程度の期間を要するそうで、地元の旅館やホテル、商店街などはとてつもないマイナス要因になるのは間違いありません。この不景気の中で、高速道路の無料化も頓挫して、観光業は相当に厳しい状況に置かれているようですが、そこに輪をかけて観光の看板が一時期とはいえ(10年は一時期というにはあまりに長い現実ですが)無くなるというのは大打撃でしょう。しかし、修繕は先延ばししてもいつかはしなければならない事で、もし着工が遅れて大規模災害による二次災害でも起きれば取り返しがつかない事になりますので、あまり余裕もありません。ある調査では、工事期間中の宿泊数は10年前の4割ほどに減るという数字も出ているなど、道後にとっても死活問題であります。
この世に永遠に続くものなど何も無く、歴史や伝統のあるものほど、その大きな代わり目が自分の時に来て欲しくない、何事も大過なく過ごしたいという思いが世の常でしょうが、昭和の景気の良い時代に先送りしてきたツケが平成になって続々と表に溢れ出てきています。私にとっても他人事ではなく、今年はいろいろと決断しなければならない問題が山積。悩みがあるからこそ、やる意義があるのだと誰かが言われましたが、いつか誰かが決断してきたからこそ続いてきたものがあります。さて、来年も道後の夜は変わらず同じ姿であるのでしょか。
少し前に軽くご紹介しましたが、3000年の歴史を誇る愛媛最大の観光地・道後温泉が、新たな魅力を感じていただくべく一大プロジェクトが立ち上がっております。その名は「道後おもてなし事業プロジェクト」。先日専用のホームページも出来ました!既に道後プリンスホテルでメンバーの顔合わせ、松山市立子規記念博物館において第一回の会議が開催されております。このプロジェクトのコンセプトは、道後温泉に訪れていただく多くの皆さんに喜んでいただき、そこで働く人、関わる人全てが誇りに思える「道後らしさ」を作り出すこと。
具体的には、歴史に裏打ちされた道後の「神秘性」と、赤ちゃんにも優しい単純アルカリ泉の「やさしい温泉」をコンセプトに、道後らしいおもてなしの新しいお土産品の開発です。普通こういう事業は、全てを県外の大手の専門業者に丸投げしがちですが、このプロジェクトは松山市役所、地元の事業者、地元の大学生も加わり、「産官学」それぞれの立場で、それぞれの中にある「道後」をもっと面白く楽しくワクワクするものにするべく集結しました。
自分たちで出来る事はなるべく自分たちの力で、無い知恵は皆で集まり絞り出す、そういう気持ちがないと決して地元で根付いていかないと思います。最初お声を掛けていただいた時は、(失礼ながら)紋切り型の単発の季節イベントかと思っていました。それが話をよく伺うと、えらいさんが集まってやるサロンのようなお手盛りイベントとはさにあらず!それぞれの専門分野の方を招き、きっちりしたコンセプトを持ったうえで、今までの固定概念にないような新しいモノ、人の連帯を求めようとする行政の方々の熱い気持ちが伝わってきました。よくぞこういう発想で切り出していただきました!こういう柔らかい発想があればこそ、弊社のような企業が加わらせていただけるわけです。責任感の重さはひしひしと肩に食い込んでくるものの、行政マンらしからぬ(たびたび失礼!)ストレートで熱い想いに強く共感(こういう事に非常に弱い)させられました。
本気印の旗を掲げた人の元には本気な人間が集まってきます。プロジェクトリーダーの道後温泉旅館協同組合・河内副理事長がまた肝要なお方でとても楽しい道後の裏話をご披露いただきました!今までの地元における道後のイメージは、私も含め「近くて遠い特別な観光客の街」と思っている方は多いと思います。それぞれが「道後」には特別な感情を持っているのに、目に見えない結界のようなものが渾然とあって、「普段の暮らし」とは絶対的な温度差があります。
私の結界が解けてきたのは、道後温泉の『湯玉はがき』を作らせていただいてからです。まさか自分が「道後」の何かに関わらせていただくとは思ってもいなかったので、正直とても嬉しかったですし、自分の中の「道後」に対する見方・考え方もガラリと変わりました。それまで実距離の何倍にも感じられた道後が、随分近くに感じられるようになりました。そうしてここに参加できる「資格」を得ることが出来たのかもしれません。
このプロジェクトは、参加メンバーが「県産木材」、「砥部焼き」、「伊予絣」の3つのチームに分かれて、3本立てで進められています。私は「県産木材チーム」のモノ作りを担当させていただいておりますが、そのためにはまず道後の歴史をもっと知る事。そのために、道後のホテル、松山市立子規記念博物館といた道後のスペースを利用するのは意義あることです。さて折角の機会ですから、まずは子規の足跡を学んでおこうと、会議より1時間前に館に入って、子規を堪能。丁度「子規と鴎外」という企画展の最中でしたので、一粒で二度美味しくふたりの文豪をプチ堪能。知れば知るほど道後には眠れる物語が山のようにあります。それをどう紐解き、どう形にあらわすか。期間限定のプロジェクトですからそうのんびりとはしていられないのですが、これは道後温泉だけの問題にとどまらず、愛媛に根を張る企業にとっても新たな鉱脈を発見できるチャンスかもしれないと思います。
最終的には勿論商品という形ある『モノ』を売るわけですが、そこにどれだけドラマを盛って『物(語)』に出来るかどうか。最近少しずつ、自分の周辺で何かが変わってきているように思えます。自分がそういう年齢になって、気付かなかった事が見えるようにてきただけかもしれませんが、日々いろいろな方にお会いし、面白い風に吹かれ、毎日毎日が新鮮です。何がどう変わりつつあるのか、その正体を探るためにもこのプロジェクトに参加させていただきました。しばらくポジティブに『選ばれし恍惚』を楽しませていただきます。「草茂みベースボールの道白し」
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