森のかけら | 大五木材


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20160824 1それだとセンターは出るものの、動きが制約されるため微妙な力加減が出来なくなってインクのノリがよくないのです。相手が木なので、綺麗に磨いたつもりでも表面にわずかな凹凸があったりして、押した後左右上下にハンコをこねてインクをまんべんなくつける必要があるのです。枠があるとそれが出来ず、インクがかすれてしまうのと、いちいち枠をつけたり外したりと作業効率がすごく悪い。それでやっぱり指先の感覚でいこうと、今は枠なしのフリーハンドでスタンプを押しています。

 

Exif_JPEG_PICTURE気が付けばその数も、作り始めから数えるともうすぐ20,000個になろうという勢い!そもそもこの『森のしるし』を作り始めた動機は、小学校での出張木育の授業の中で、今山に生えているスギ・ヒノキがいくらするか?という質問を子供たちに問うたことです。子どもたちは「1万円」「10万円」と思い思いの金額を口にしますが、それは私がイメージさせた樹齢が30数年生の木という姿を頭に思い浮かべてのこと。子どもたちとっては巨木が目の前にドンと屹立するイメージでしょう。

 

20160824 3それほど大きくて自分の親と同じくらい生きた木の価値と問われれば、自分の年齢では到底手にすることのできない数十万、いや百万円ぐらいの価値があるに違いないということで、最終的には1本百万円ぐらいではという結論が出ました。しかし悲しいかな実情は、わずか千円にも満たないような値段(しっかり手入れされた選木や銘木の類は例外と話してます)にしかなりません。いわばそれが木の経済価値、しかし子どもたちの考えたのは木という生き物に対峙して考えた生命価値

 

20160824 4木って本来はそれぐらい尊いものであるはずなのに、私たちの仕事がその価値を貶めているとしたら悲しいことではないか、どうにかして数千円にも満たない木を百万円の価値あるものに出来ないものかということで考えついたのが『森のしるし』です。これだと小さな木からでも数千~数万個取り出すことが可能。仕様によって多少のばらつきはあるものの、理論的には大体1個¥200~300程度ですので、200円とすると5000個で1本100万円の木が生まれる事になります。続く・・・




20160823 1人間、馴れとはえらいもので日々の小さなことの積み重ねが考えられないような能力を身につくることもあります。ちょうど先日、マーリンズのイチロー選手が、大リーグ通算3000本安打の大記録を達成したばかりですが、私が言っているのはそんな偉大な業績のことではありません。決してメディアで華々しく取り上げられることもなく、何の役に立つのかも分からないような地味で、市井の名も無き職人が黙々とこなす作業のルーティンの中からも人知を超えたような能力が生まれるもの。

 

20160823 2ひたすら毎日金属を同じ微妙な形に研磨・成型したり、フリーハンドで精密な円を書き入れたり、㎜単位以下の微調整を掌の感覚だけで見極めたり、日本のものづくりの現場を支えるのは小さな町工場の熟練された技術力に他ならない。ハイテク商品の小さな部品のひとつが実は町工場の職人技に裏打ちされたものであることも多い。日々繰り返される作業は頭ではなく体に染み込まれて、通常では考えられないような卓越した感覚が生まれる。そういう技術を職人技と呼ぶのだと思う。

 

20160823 3そんな高度な職人技と比べようもないものの、ひとつの事をやり続けることで身につく感覚ということでは、少なからず私にも心当たりが・・・それがこの『森のしるし』のスタンプ押し。丸い台木に家紋などをスタンプしていく作業なのですが、相手が紙ではなくて木であるということもあって、それなりに力がないとインクが乗らないため、こういう単純力作業は私の担当。当初は円のセンターを見極めるのが出来ずに、家紋が中心からずれたりインクにムラがでたりと失敗ばかり。

 

20160823 4成功品とほぼ同数の失敗品が生まれてしまうほどてこずりました。簡単な事じゃないかと思われるかもしれませんが、枠や囲みのないデザインなら難しくもないのですが、家紋の場合その多くに丸枠がついていて、丸い台木に丸枠のスタンプを押すと微妙なズレでもすごく目立つのです。なので丸柄が続くとかなりプレッシャーになり、微妙な指先のバランスを崩して今までにどれほどの数の失敗作が生まれてしまったことか。それでセンターが出せる木枠の治具を作ってみました。続く・・・




20160225 1あんなに好きな真田幸村なのに、あんなに好きな三谷幸喜なのに、そんな最強の組み合わせなのになぜだかどうしてか食指が動かないNHKの大河ドラマ『真田丸』。自分でも不思議でしょうがないのですが、何故なんだろう・・・。やはりそこは、大きなモノには常に反発する天邪鬼的性格の真骨頂なのか・・・。時間が合わないとかではなくて、すっかりはまっている家内は、食事の時間に隣で熱心に見入っているのですが、それでもなぜか私の中の興味が沸き上がってこないのです。

 

20160225 2本当ならば、待ってましたとばかりに真田繋がりで、『森のしるし』の戦国大名シリーズ「真田家の家紋・六文銭」を押し出す格好のタイミングなのですが、『坂の上の雲』や『坂本龍馬』の時にはこれでもかと散々乗らせていただいておきながら言うのもなんですが、なぜか迎合するのが気恥ずかしいような、まるで思春期の若者のような青臭い感情が湧き起っているのは、あまりにも「真田ブランド」がメジャー過ぎる割に、愛媛との関連性がまったくないという後ろめたさのせいかも

 

20160225 3イベント等で販売させていただくと、必ず数人は「戦国大名家紋マニア」が寄ってきて、この家紋が家康で、これが信玄、これが三成と、己の知識を披露してくれるのですが、だからといって買ってくれるわけではありません(キッパリ!)。まあ、同じマニアとしては、そんなことぐらいでいちいち買っていたら、このシリーズも全部買わないと(揃えないと)いけない羽目になってしまうので、知識披露にとどめておく気持ちが分からないでもありません。コレクターは大変なんです!

 

20160225 4しかも小学生にとっては1個¥200は大きな決断。200円出せばガチャポンでワンピースのキャラクターなど魅力的な商品をゲットできるわけですから、戦うべき相手が巨大なのです。それでもやはり圧倒的人気を誇るのが真田の六文銭。それに次ぐのがメジャー御三家、信長、秀吉、家康。そして地域性もあって伊達の「竹に雀(仙台笹)」(政宗の長子秀宗が宇和島の初代藩主)とか信玄、上杉などの有名武将。なので六文銭は、今回の大河ドラマ云々に限らず売れ筋商品なのです。




20150828 1企業のノベルティなどを中心に地味~に売れている『森のしるし』(木のマグネット)ですが、ブログなどで取り上げないと、もう発売止めてしまったのですか?なんて言われたりしますが、まだまだ頑張って発売中であります!そんな『森のしるし』ですが、最近は樹種を指定してご注文いただく事が増えてきました。一応、スタンプとの相性のいい滑らかで白系の木(ヨーロッパビーチ、ハードメープル等)を台木として、「戦国家紋」や「動物・植物・文様」などの規格商品を揃えています。

 

20150828 2最近増えてきたのは発注先の地域に合わせた樹種で揃えて欲しいというご要望。例えば愛媛県であれば、愛媛県産のヒノキ、東北地方であれば東北産の木、関西圏であれば関西圏産の木といった具合。細かく樹種まで指定される場合もあれば、その地域産出の木であれば構わないなどケースバイケースですが、そういう要望が増えてくると、問題となるのはそれぞれの地域産出の木を持っているかどうかという事。また地域の木であれば何でもいいというわけではなく、スタンプとの相性も考えねばなりません。

 

20150828 3別に在庫に無くても、指定される地域が決まってからその材を取り寄せればいいじゃないかと思われるかもしれませんが、材料の手配から加工・磨き・印字・包装等のすべての工程を自社で完結しているわけではないので、それなりに時間と手間もかかります。少しでも時間に余裕のある時に作り置きしておかないと、一度に5000個とか10000個とかの大量注文が入ると(通常業務の合間を縫っての作業ですから)大変な事になります(過去に何度も大変な目に遭ってきました)。

 

20150828 4そもそも企業のノベルティなんていうものは、時間的余裕が無いという事が当たり前みたいなもので、決まるまでは相当時間がかかるものの、一旦決まってしまえば「いつ出来る?間に合うのか?」という矢のような催促が来ますので、後はスタンプさえ押せばOKという状態でスタンバイしておくぐらいで丁度いいのです。そういう事もあって、最近は愛媛のヒノキをはじめ、ザックリした地域限定の台木も少しずつ増やしている最中です。準備整えど注文来ず、というのがもどかしいところですが・・・




20150514 1昨日に続いて『伊達400年祭』のお話。昔から宇和島をはじめ南予のお祭りでは牛鬼(うしおに)とよばれる不思議な容姿の山車(だし)が町を練り歩くという風習がありました。頭が牛で首から下は鬼の胴体を持つという牛鬼の起源は、かの加藤清正が朝鮮出兵の際に敵を威嚇するために作ったとか、勇猛な家臣が猛獣と戦ったからだとか諸説あるようですが、八ツ鹿やらすずめ踊りやら家紋にまで動物をあしらう()伊達家ですから、牛鬼のルーツも仙台に起源があると考えるのは深読み?!

 

20150514 2ところで、かつて真珠養殖日本一として名を馳せた宇和島ですが、昨今は赤潮の被害などもあって経済的な苦境が伝えられていた事もあり、イベントの盛り上がりに一抹の不安を感じていましたが、私が行った日はちょうど餅まきの時間帯と重なった事もあって、商店街は驚くほどの人の群れ!伊達の威光をなめておりました(汗)。商店街アーケードでは南予から県外まで多様な飲食店が出店されていましたが、こういうイベントでは鉄板の人気を誇る『の玉プール』にも多くの子どもたちが!

 

20150514 3現在、『木育(もくいく)』という言葉、活動がどこまで世間で認知されているのか分かりませんが、難しい事はさておき人は木(木のモノ)を見ると無性に触りたくなる、何かを作ってみたくなるといううのは世代や性別、地域、国籍を超えた『人間の本能』であると言って間違いないと思います。最初は遠巻きから、いつまでも木と遊び続ける子供に呆れていた親も次第に一歩ずつ近づいてきて最終的には、誰も見ていなければ自らも木の玉プールに入って戯れたいとい心境に。

 

20150514 4このところ不思議に宇和島とご縁があって、この半年でも5、6回も宇和島に通っています。このご縁が続いている間に、また伊達400年祭で盛り上がっているうちに未だに訪れたことの無い、七代藩主・伊達宗紀が隠居の場所として建造し、国の名勝にも指定された優美な日本庭園『天赦園(てんしゃえん)』にも行ってみたいのですが・・・。もともと歴史好きではあったのですが、この歳になって更に興味が増したというよりも、『森のしるし・戦国家紋』を作り始めてヒートアップ!

 

20150514 5有名な戦国時代の武士の家紋を調べているうちにドンドン深みにはまってしまい、戦国家紋シリーズも3弾まで作り、その後明治維新シリーズ植物紋動物紋など一時は家紋から抜け出せないような状態に陥り、気がつけばその種類も100に及ぶほどに・・・ようやく今は正気を取戻し己の暴走した軌跡を冷静に見つめるようになりました。完全な暴走でしたが、そういう風に瞬間的に情熱が沸騰しないと見境のない本気のモノづくりっで出来ないと思うんですが、そう思うのは私だけ・・・

森のしるし・・・直径46mm 厚み10mm 材質ビーチ(ぶな) 無塗装価格 ¥2,500/各10個セット(消費税・送料込み) http://morinokakera.jp/shouhin/?cat=49




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