森のかけら | 大五木材


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DSCF1903先日、『アメリカ広葉樹協会』の日本代表の辻隆洋さんが来社されて、いろいろなアメリカ広葉樹のお話を伺いました。以前から弊社の通信誌『適材適所』を送らせていただいていて、わざわざ高松出張の際に愛媛まで足を伸ばしていただきました。弊社では【森のかけら】を製造している事からもお分かりの通り、世界中の木を取り扱っています。こういう言い方をすると大いなる誤解を生むかもしれませんが、それでもあえて言うなら世界の木どれにも貴賎はなく平等だと思います。決して日本の木が優れているわけでもなく、100年という時間は日本の御神木と呼ばれる木にも、アメリカのダグラスファーの構造材にも平等だと思うのです。珍しく貴重な材だから大切にしなければならないという価値観は当然理解できますが、根源的な意味においては日本の木もアメリカの木もアフリカの木も中国の木もすべてに同等の価値があり、尊いものだと理解しておく必要があると思うのです。

100306_0717~0002国産の木を利用しようという活動には賛成ですし、より身近な環境で育った木の方が馴染みやすい事も理解できます。ただ極端なイデオロギー論争や商売の道具としてだけ『国産材』、『県産材』を謳い文句にするのには正直辟易します。それもあまり行き過ぎると、本来の目的を逸してただのエコ・テロリストにしか見えないシー・シェパードのように政治利用されたり、本来の趣旨が捻じ曲げられ湾曲した活動になってしまうこともあるので、よく注意して自分の中で適度なバランス感覚を持ってなければならないと思います。決して県産材を推進する動きを批判するつもりもありませんが、よく県産材の優位性を語る時に、必要以上に外国産材を貶(おとし)めた表現で説明される方もいるので、いつも気になって仕方がありません。否定形から入っては物事も本質を見失うのではないかと思うのですが。

 

100306_0711~0001当然、国産材の素晴らしさは知っているつもりですし、世界中でもこれほど樹木に対して深い愛情と造詣を持ち、長らく生活の中に取り入れ適正を見出し、利用してきた民族は世界にも類がないという誇りも持っています。【森のかけら】を作るにあたって、日本中から国産材を集めるにつけ、これほど多様性に富んだ樹木が存在していたことに感動と喜びも感じました。その奥行きの深さは、四季に変化に恵まれた日本ならではのものだと思うのです。やはり、ものづくりの国・日本としては、もっと身近にある天然素材の素晴らしさも知り、学び、誇り、利用すべきだと思うのです。

20100108 Bブラックウォールナット+メープル4身近な事を知るうえで、同様に世界にも目を向ければ、更に視野は広がります。とりわけアメリカ産広葉樹の奥深さといったら、一度知ってしまえば離れることは出来ません。通直に伸びる性質の針葉樹に比べて、枝や変化が多く構造材で利用される事の少ない広葉樹は、それだけ癖や表情を持つ個性の塊だとも言えます。特に私は節の周囲の野趣溢れる杢目の美しさ、面白さには心を奪われます。それを思うだけで、森ではどんな立ち姿をしていたのだろうと想像が膨らみます。節にこそ生命力の源があるのです!。左の画像ははブラック・ウォールナット

ゾクゾクしてきたので、明日に続きます。しばしアメリカ広葉樹の世界へ!




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