森のかけら | 大五木材


当ブログに記載の商品の料金、デザインは掲載当時のものであり、
予告無く変更になる場合がございます。
現在の商品に関しまして、お電話、又はオンラインショップをご覧ください。

20110318 燻煙木材とかけら①先日の『ビジネスマッチングフェア』では、異業種の方との新たな出会いもありましたが、身近な業種においても嬉しい出会いがありました。こういう邂逅って、いつどのタイミングでどういう形で出会うかという事が重要です。こちらのアンテナが立っていなかったり、錆ついていると、折角のご縁にも気がつきません。常にアンテナを磨いて感度を高め、角度を微調整しておかねばなりません。今回抜群のタイミングでお会いできたのが、こちらの㈱C.ECOさん。はるばる香川県よりのご出展でした。

 

20110318 燻煙木材とかけら②建設関係の会社も数点ブース出展されていましたが、飲食関係と違って具体的に「形として見せれる商品」が少ない職種ですので、どうしてもパネルや紙資料での展示となりがちです。その中で㈱C.ECOさんのブースは立体展示もされていて気合が入っていました。そこに日頃見慣れた、【森のかけら】が!と思ったら、同じキューブ状ではあるものの別物でした。こちらの会社では木の薫煙乾燥に取り組まれていました。それを更に草木染めにいたものがこちらのサンプル用のキューブでした。

 

20110318 燻煙木材とかけら③燻煙(くんえん)乾燥というと聞き慣れない言葉だと思いますが、文字通り木を燻して乾燥さえる技術の事です。誤解を恐れず簡単に言えば「木のカツオブシ」のようなものです。一般的には蒸気で木を乾燥させるのですが、燻煙の力で乾燥させると乾燥工程における割れやねじれ、狂いなどが少なく、木の強度の劣化も低いと言われていますが、そもそも個体差の大きい天然素材を比較するデータや数値化がどこまで有効的なものかについて懐疑的なので、私自身はその効果を断言は出来ません。

 

20110318 燻煙木材とかけら④むしろ燻煙によって防腐、防虫効果が増すという事は、昔ながらの囲炉裏に燻された古民家に虫が付きにくいという事で実証されているので、そちらの効果の方はお勧め出来ます。木材の乾燥方法は低温乾燥や高温乾燥、高周波乾燥など機械的に乾燥炉を使って乾燥させる方法と、時間を掛けて天日で乾かせる天然乾燥の2種類があります。一般的には、前者をKD材(Kiln Dry:キルンドライ、後者をAD材(Air Dry:エアドライとして区別しています。木の持ち味である艶や光沢をを損なわずに乾燥させるには天然乾燥に勝るものはないと思います。しかし、梁や桁など大きな材をしっかり乾かそうと思えば1週間や2週間では到底無理です。建築期間が圧倒的に短縮された現在においては、のんびりと木を乾かせる天然乾燥では対応できない場合も多いのです。

 

 

20110318 燻煙木材とかけら⑤アフリカのマメ科の木、例えばブビンガゼブラウッドなどになると、天然乾燥では1年掛けても表面からわずかばかり。とても内部までしっかり乾かせることは不可能に近く、最後は人工乾燥の力を借りねば、その後の収縮が発生するリスクを抑えきれません。乾燥方法にも それぞれに一長一短はあります。厚みが90㎜とか100㎜クラスの厚板になると、数年倉庫で寝かしておいても安心出来ません。自社の在庫に関しては、いつ使えるかどうかの判断は、最終的に自分の経験と勘に拠るところとなります。私の場合は、それをいつ仕入れたか忘れた頃が目安!というのは半分冗談、半分本気です。木が乾くには時間が必要です、【森のかけら】といえども。この燻煙乾燥木材には、その技術が確立された頃に出会いましたが、あれから随分と進化したようで、草木染めなどいい雰囲気でした。今なら新たな出口が見つかりそうです。

 




オンラインショップ お問い合わせ

Archive

Calendar

2024年4月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  
Scroll Up