森のかけら | 大五木材


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_RIM0286最近、家具の仕事をたくさん請けたまわっています。基本的には、出来上がった家具は弊社で植物性油塗料を使って塗装しています。使用した樹種(針葉樹、広葉樹)に適した植物性油を塗装するのですが、化学系の塗料のように速乾性ではなく、時間をかけて少しずつ浸透していく性質なのでどうしても時間がかかります。塗って乾かしてを繰り返すのですが、樹種によっては塗装により目が起きることもあり、そういう場合はサンディングで研磨して再度塗装する事になります。

 

画像 022塗って1日乾かして、また塗って1日乾かして、場合によっては3度塗りすることもあります。そして最後は蜜蝋ワックスで仕上げるという工程ですが、モノによっては1週間ほどかかる事もあります。天気が悪いと塗装の乾きも悪くなるので、納期が迫っている場合は雨が恨めしくなる時もしばしば。工程が長い分、倉庫内に複数の塗装中の家具が居並ぶ事もあり、よく「家具屋さんみたい」と揶揄されますが、私は木に関わるものであれば何でもやりたいと思っているので職種やジャンルなど気にしていません。

 

_RIM0292中には『材木屋かくあるべき』という強い信念をお持ちの方もいらして、『本業で食えなくなるからこんな事をしている』なんて仰る人もいますが、健全な森の本来の姿がそうであるように、森の出口もいろいろな顔が合った方が健康的でなおかつ面白いと思います。家具を作る以前は、無駄になっていたサイズの材が有効に活用できるようになったのはとても嬉しいし、ありがたい事です!ひとつの木から、建築ではうかがい知れなかった別の一面が見えてくると、それが面白くてつい調子に乗って、一時期ドンドン家具を作り過ぎ、二階のショールームが家具で満載になってしまいました!この木で作った家具を実際に見てみたいと思い始めると、あの木もこの木も・・・。特殊な材になればなるほど、実際に削って仕上がった状態の物をお見せしないと選んでもらえないという切実な事情もあるにはあるのですが・・・。

 

20110421 眠れるブナの御色直し④本来、家具は求められるニーズに応じてオーダーで作るべきだと思ってはいるのですが、実際のモノが無いと、いくら想像力逞しい方でも細部までイメージしにくいものです。特徴や質感、木の表情、色合い、匂い、重さ、細部のしつらえなどの仕事ぶりは、現品があってこそ知る事ができるものです。それを理解されたうえでオーダーいただけるのがベストだ、などともっともらしい言い訳をして何点も作り過ぎてしまった訳ですが・・・。中には何年も展示しているものもあり、商品を入れ替えようということになりました。誰かに喜んでいただくために作ったものが、何年も主に巡り合うことなく眠っている姿は、生み出した親としては心が痛むものです。その子ども達に光のあたる瞬間が訪れました!長らくの間眠れる獅子として存在感を放ってきたビーチ(ブナ)のキャビネットに遂に主がみつかりました。御色直しをさせていただいております!




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