森のかけら | 大五木材


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20090620いつもお世話になっているエス・デザインスタジオ佐野勝久さんと、今回は木を使った店舗の仕事です。店舗全体に木を使うという訳ではなく、カウンターテーブルといったメインのパートに効果的に木を使ってただきます。材木屋が住宅を建てる業態の場合、木を使いすぎてそれぞれの木が相殺してしまうケースがあります。良かれと思って提案するのでしょうが、床も壁も天井も木ばっかりなるとよほどセンスがないと、印象がかなり重たくなってしまうと思います。木そのものにはかなり『力』があるので、やはりポイントを絞って効果的に使うべきなのでしょうが、どうしても材木屋の『性(さが)』が出てしまいます・・・やや強めに提案する材木屋と、抑制の効いた設計士さんの組み合わせが理想では。

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今回は、【秋田杉】の大きな耳付の1枚板を使っていただくことになりました。これから加工させていただくので、詳細は仕上がった頃にまた改めてアップさせていただきます。佐野さん立会いのもと、木取りさせていただきました。ちょうど同じ時期に伐った丸太を製材したものなので、色目や節の雰囲気はよく似ています。弊社にやって来てからも5年程経過していて、乾きすぎるくらい乾いています!表面に割れ止めが塗ってあったので、部分的に剥がして仕上がりの色調をイメージしていただきます。画像で一部白っぽく見えるのが、割れ止めを剥がしたところです。

かなり白っぽく見えるかもしれませんが、植物性油を塗ると浸透して濡れ色になり、赤身もクッキリします。軽く見積もっても150年は経過している目込みの材で、杉とはいえ適度な硬さがあります。この状態で、長さ4mで、幅は600㎜ぐらいあります。収まりの都合で、それぞれ片方はストレートに落として使います。もともと8枚セットの板だったのですが、それぞれ別の所に旅立っていきました。松山市内でも数箇所のお店のカウンターとして、立派に役目を果たしています。またこうして、新たな店でお役に立てることになりましたが、長らく在庫として持っていた木がなくなるのは、一抹の寂しさもあります。商売人がいちいちそういう感情を持っていては仕方がないとは思うのですが。

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カットした残りも使える部分は使っていただきますが、それでも使えないような端材は【森のかけら】として再生させていただきます。ちょうど【秋田杉】の在庫が少なかったので助かります!ご覧のように大きな節もありますが、濃密な杢が現れ表情も豊かです。風雨や雪の影響を受けて、入り皮や小傷も少々ありますが、それもこれも秋田の森で150年も生きた勲章です。素材がいいので下手に手を入れずにダイナミックに使ったほうが、木が活きてきます。立派な材です、端材も大切に利用して無駄にしたくないです。カウンターやテーブルに仕上がっても、一見してこれが【秋田杉】だとは分からないとは思いますが、『ただの杉ではない』という事は分かっていただけると思います。まだ下準備の段階ですが、佐野さんがご自分のホームページで詳しく書いていただいているので、そちらも合わせてご覧下さい。それでは仕上がりをお楽しみに!




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