森のかけら | 大五木材


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20120328 1そう思ってモノの本を調べていたらニレの出口が沢山ありました!粘りがあり割裂しにくいことから太鼓の胴にも使われているようです。またその硬さを利用して木槌掛矢(建築現場で使われる大きな木槌)、鍬などの柄や器具材、車両材など。さらに切削性が良い事から刳(く)り細工としても重宝されるようで、東北地方では仏像や彫刻の彫材にも使われているそうです。製炭すれば硬い炭も出来るとか。さすが木を愛するわが日本民族、抜け目がありませんでした。まだまだ勉強不足・・・反省。

 

20120328 2ニレ属の木は寒さに強い落葉広葉樹で、北半球の温帯地方に広く分布しています。ヨーロッパには、『レッドエルム』や『グレイエルム』など幾つかの種類に分類されます。それらの材の用途としては、家具、水車の板、荷車の車輪、棺桶、戦車の車輪などに使われてきました。古代ギリシャにおいては、エルムは黄泉の国に生えているとされ、墓地などにも植栽されたようです。ドイツではエルムは農地の守護者であり、人間社会と大自然の霊との間にある門を守っているとされています

20120328 3ニレは成長すると高さ25m、直径2mほどになるものもあり、老樹になると半球形の綺麗な樹冠をつくるため、その壮大で重厚な樹形から公園や街路樹に植えられることも多いようです。しかしハルニレは贅沢な生育条件を求める木でもあり、乾燥しすぎず湿りすぎずほどほどに水分が必要で肥沃な土地を好むようです。「エルムの街」として有名な札幌などはその条件がピタリと当てはまる場所という事だそうです。

 

20120328 4アメリカでは先住民たちが、エルム(ニレ)の木を土地選びの指標にしていたとか。つまり立派なエルムが生えている場所は、水を得やすい環境にあり、かつ洪水の心配もなく、土地が肥えていて耕作などにも適していることが分かるからだそうです。ボストンの街などはそうして生まれたとも言われており、先人たちは材としての「出口」だけでなく「樹」としての「出口」までしっかりと見据えておられたようです。ダラスのエルム・ストリートにも導きのエルムが沢山植えられていたのでしょうか。明日の完結篇へ・・・。

 




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