森のかけら | 大五木材


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20120329 1英語のエルムの語源はケルト語のUlmeからきていて、神オーディンが樹を人間に変えたとき、その1本がニレで女性になった。その女性の名をEmbla(エムブラ)とし、そこからエルムになったという神話もあるようです。日本においても 、葉が大きく大木になるハルニレを『雄(おん)ニレ』と呼ぶのに対して、葉が小さく小枝が多く樹形も優しいイメージのアキニレを『雌(めん)ニレ』と呼ぶ地域もあります。国が変われどもその樹形から男女の別をつけるあたり、樹に抱く認識は世界共通のようです。

 

 

20120329 2ちょっと脱線しますが、上記の神・オーディンについて。北欧の神話に登場する神々の王・オーディンは強大な魔力を持ち、その威厳は人間界にも響き渡っていました。そのオーディンと人間界の女神ジョオドの間に生まれたのが、昨年公開された映画『マイティ・ソー』その人です。映画では王・オーディンを名優アンソニー・ホプキンスがケレン味たっぷりに演じていました。「レクター博士」(!)に引き取られて世継ぎとして英才教育を受けたわけですから、独尊傲慢になるのも止む無し・・・。

 

 

20120329 3さて日本語のニレの語源は、木の皮を剥がすとヌルヌルする事から、「滑(ぬ)れ」が訛ってニレになったというが有力なようですが、ニレの内皮を剥いて叩き、トリモチを作る事もあり、そこからネレ・ネレ(練り)が語源となっているという説もあります。アキニレの葉を硯に入れて墨を摩(す)るとよく粘りがことから『ネバリギ』なる俗称もあるようです。ちなみにニレの木言葉は『高貴』。ケヤキやタモの代用品というイメージを払拭して木言葉に相応しい『出口』も考えねば。

 

 

20120329 4以前、北海道産のニレの神代木(土埋木)を幾つか在庫していました。ニレの特徴として光沢や艶が無いマットな質感と述べましたが、長い間地下深くに埋もれている間に、「光沢や艶」を「わびさびや深み」と交換したニレの土埋木にとっては、本来のマットな材質が幸いしているように思われます。もともと乾いた質感ですが、一層渋みが増して時代がかった雰囲気になったように感じられます。ニレの神代木についてはいずれ日を改めて。それではこれにて『今日のかけら・楡篇』完結です!




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