森のかけら | 大五木材


当ブログに記載の商品の料金、デザインは掲載当時のものであり、
予告無く変更になる場合がございます。
現在の商品に関しまして、お電話、又はオンラインショップをご覧ください。

20120428 1竹やぶの奥にあったのは天空へとつながりそうな木製の長い長い階段!どうやらそれは『』で出来ているらしいのですが、なぜその先の案内板も無い天空へ伸びているのか謎です。もはっ!?もしや、我々大一・五コンビが見たたたら製鉄の精錬所の亡骸がこの先にあるのでは?!皿を食らわば毒まで、この先に何も無いのならばわざわざこんな立派な階段を作るはずがないではないか!まるで徳川埋蔵金伝説を追うクルーの気分で、我々は桧の軋みを靴下に天空へと駆け上がるのでした。

 

20120428 2階段のコンディションからして相当昔からあったようにも見受けられません。最上階から見下ろすと竹やぶの中に何とも異様な光景・・・。階段を上りきった先には何もなく、急な傾斜を上へといざなう道のようなものがあるばかり。これはもしかして・・・徳川埋蔵金番組にありがちな『そして謎はさらに深まった!』的はオチ(結局何も無かった)かいう疑心も生まれかかりましたが、もうここまで来て引き返すわけにもいきません。我々が『天空へ続く階段』と名付けた桧の階段の我々に道を示してくれているではないか!

 

20120428 3しかしこういうロケーションだとやはり木製階段は桧ですね~。表面には緑の苔をまとっていましたが、腐食とかはしていません。雨ざらしですから施工直後は何らの塗装を施していたのかもしれません。ウッドデッキを施工される時によく尋ねられるのが「どれぐらいもちますか?」の言葉。弊社では現在、無塗装でも高い耐久性を誇るアイアンウッドマニルカライペ等)をお勧めしていますが、それとてあくまで「天然素材・木」ですから、人間ごときが完璧なコントロールなど出来ようはずもありません。

 

20120428 4気になる方は耐用年数ばかりを重視して、結局非木材(アルミや金属など)を選択される方もいらっしゃいます。安くはないお金を出すわけですから長くもつにこした事はないのですが、この地にひっそりと佇む桧の苔むした階段を見ていると「朽ちる」事も悪くないと思えてきます。荒れた竹やぶになり、わずかにそこにかつての栄華の名残を伝える階段の素材としては、桧がもっとも適しているように思えます。強度や価格以外の、そこにあることの存在意義や使命感など思うところがあります。

 

20120428 5結局「天空の階段」の先の先は、膝が震えるほども急傾斜の山道が続いていて、直線だと2,300mぐらい(体感距離は1キロ!)だと思うのですが、そこにも施設の跡は何も無い「無人の野」でした。清水精錬所からはトロッコで搬送していたという事で、かつてはここで「インディ・ジョンーンズ」の世界が繰り広げられていたのでしょうか。廃墟フェチとかではありませんが、つわものどもの夢の跡に思いを馳せ、朽ちる美学に心を揺らしながら出雲・松江の旅は幕を閉じるのです。




オンラインショップ お問い合わせ

Archive

Calendar

2024年5月
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  
Scroll Up