森のかけら | 大五木材


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20120731 1和と洋、新旧がさり気なく並んで顔を揃える「チカミハウス」で採用される木材は、それなりの「表情」を持っていなければなりません。単にフローリングとの相性云々の話ではありません。「個体」を見て、やれ節がどうだ、杢目がどうだ、色ムラがどうだと小さな世界観でしかモノを見ることが出来ない偏屈材木屋にとって、妄想建築家が描く世界観は雲の上、闇の中・・・。現場で取り付いて、養生がすべて取り払われて初めて・・・ああ、そういうことだったのかと、毎回毎回、図面に現れる事のない「色の世界」に魅了されるばかり。

20120731 2今回はストリップ階段ですが、取り巻く環境は、漆黒のアイアン・フレーム。木目のくっきりした茶褐色のタモのフローリング。さあ、階段に使う木は?この鮮烈な赤褐色は、妄想建築家の代名詞ともいえる『カランタス』!私の中で持て余し気味だった『カランタス』から新たな魅力を引き出し、通常ではあり得ない超小幅の天井材という、主役喰いの渋い役柄を与えてくれたのも彼女のキャスティングです。今回は天井から足元へ。天井の繊細さから打って変わって大柄な木目を生かしたカランタスの階段材。

 

20120731 4植物性オイルを塗っただけで、素地が濡れ色になってより赤身が強調されていて、古材の梁が交差する落ち着いた雰囲気の「チカミハウス」においては、強めの色合いだったのですが、数多くの方が訪れた見学会当日、階段の事を尋ねられる人は皆無。それだけこの空間に馴染ませていただいたのだと、妄想建築家の技量に感心得心。裸足で上がってきた小さな女の子が、階段気持ちいいね!とトントンとリズミカルに階段を飛んで下りていきました。このカランタス、決して硬い木ではありません。むしろ机の引き出しの内部に使われたりするなど、調湿性がある軽軟な材ですが、それは肌に優しく温かいという事。階段の手摺にもカランタスが使われています。一見すると冷たい印象のアイアンのフレームの階段ですが、肌に触れる部分に柔らかく温かみのある木の素材を使われた温もりの伝わる階段となっています。

 

20120731 3今まで軽軟であるという事で、自分で用途を制限してしまっていましたが、リスクに怖気づかずに減点法ではなく加点法で、褒めて育てる式の妄想建築家のお陰で開眼!もともと、幅が300㎜以上の俗に言う『尺上(しゃくかみ)』以上の幅広い材が揃う事がカランタスの持ち味。それから、天井板、壁板、カウンター、テーブル、階段板と二の足を踏んでいた用途にもガンガン攻め込んでいます。気がついたら在庫がみるみる減少。まだまだ『出口』が見つかるかもしれないのに在庫間に合わず、ピンチ!なんて事になりかねない・・・?!




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