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年末の挨拶も兼ねて、三津浜の瀬村要二郎兄貴のところへ伺うと、直径が1500㎜オーバーの立派な『アピトン』の原木が入荷しておりました。以前にも何度かご紹介させていただきましたが、瀬村製材所さんは、松山周辺ではとても貴重になった南洋材を挽く老舗工場です。【森のかけら】のうち、南洋材のいくつかはここの工場から分けていただいたものです。当日も挨拶がてら、お目当ての材がないかと工場内をウロウロと物色。(私にとって)とんでもないような樹種が転がっているからタマリマセン!
もし兄貴の工場が近くになくて、こえほど懇意にさせていただいてなかったら、世界中の240種もの木を集めようなどと無謀な考えを思いつかなかったかもしれません。この仕事に就いた頃から、もっとも古いお付き合いをさせていただいている会社であり、私にとっての南洋材の学び舎。当時から周辺に幾つもの南用材が普通の事のように存在した事が、図鑑で学ぶ数倍のスピードと濃度で、自分の血となり肉となりました。その経験が以後の私の「ものづくり」の基礎ともなっています。
また要二郎兄貴には材料の事だけでなく、材木屋の心構えなどについても色々と教わりました。決して大きな工場ではありませんが、その人間性は素晴らしく大きい方です。地域ではなくてはならない人で、さまざまな地域行事の要で動かれています。工場の外で話していても、道往く近所の方々が気さくに声をかけてこられますが、松山でもっとも愛される製材所だと確信します。多くの原木を挽く、多くの製品を作る、多くの社員を雇用する、だけではない製材所の価値があってもいいはず。
もし瀬村製材所がなければ、【森のかけら】は生まれていなかったでしょうし、私自身ここまで木に没頭する事は無かったかもしれません。ただそこに「木が在った」から話がつながったのではなく、そこに「木と人がいたから」こそ、物語は展開していたのです。当時の無知な私を開眼させたのは、そこに在るだけで浪漫をかきたてるような巨大な原木でした。さすがに昨今はそのような原木が入荷する事は稀ですが、無言の巨人はそこに在るだけで雄弁。丸太を囲んで、要二郎兄貴と時が経つのも忘れて語り合いました。
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