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嗚呼、きっと昔自分が感じたウルトラマンの巨大さは、こういう『細部まで作りこまれた視点』から撮られたショットのインパクトだったのだと思うのです。そういう意味でも『見上げるショット、見下ろすショット』は完璧!涙モノの台詞も沢山散りばめられていて、日本語吹き替え版を観たのですが(アクション映画は吹き替えに尽きる!)、声優人の人選にもデル・トロ監督の本気度に応えて面白いものに仕上げようとする吹き替え担当者の心意気がビンビン伝わります。
敬愛するリドリー・スコットの『プロメテウス』のDVDの日本語吹き替えは、きっと担当者はこの映画を愛してはいないんだろうなあと思わせる悲しいものでした・・・さまざまな制約はあったのでしょう。企業として断れないいろいろなしがらみが障害物競走のようにあったのでしょう。それは理解できます。しかしあれは・・・!だからこそ、その『命の壁』という障害を乗り越えたデル・トロ監督のこの映画が燦然と光り輝くのです!
一切の妥協を許さず、己の怪獣愛をこの域にまで高めたもたひとりの外国人に、そして彼にそこまで情熱を傾けさせた日本の怪獣屋たちの類まれなる想像的かつ独創的仕事ぶりに改めて敬意を表します。それこそが日本のものづくりの真髄! 怪獣の神様がにっこり微笑んだ、(怪獣映画の何たるか、本質をしっかり熟知した人が作るとこういう事が出来るという)怪獣映画の大傑作は、今後末永くマニアたちのの間で無人島に持って行くべき映画として語り継がれる事でしょう!
願わくば、馬鹿な批評家がしたり顔で、筋立てがどうだの、こじつけが過ぎだの、科学的根拠がどうだの、話が飛躍し過ぎだどうだと、アラを探すような愛情のかけらもない、失礼でトンチンカンな解説だけはしないでもらいたい。そんな視点でこの映画をどうか観ないでいただきたい。これは、こういう時代に、ハリウッド産として産み出された事が奇跡にさえ思える、怪獣とロボへの壮大な愛が溢れた大傑作なのです!!考えてはいけない、感じるのだっ!!
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