森のかけら | 大五木材


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人間にとって好ましくない匂いも、この世に存在する以上は、自然界において何らかの意味があるという事。そこで、木の匂いが心地よいという先入観を外して、その匂いの効果について再考してみました。この匂いを嫌っているのは人間以外で誰がいるのか?そこで思い浮かんだのが「シミ」の存在。古い書物などを開くと、手足の長い虫がササッと逃げるのを見たことはないでしょうか。それがシミという名前の虫です。

原始的な特徴を持った昆虫シミは、本を食べる虫として知られています。そのため漢字では「紙魚」と表されます。この紙魚がイチョウの匂いを嫌いことはよく知られていて、先人たちは大切な本を守るためにイチョウで作った栞を本に挟んでいました。鴨と紙魚から思いついたのが、鴨をデザイン化したブックエンド。本の中に潜んでいた紙魚を退治してきた、あるいは守っている鴨の親子という構図なのです。


キャラクターデザインは、勿論パルスデザインさん。立体造形は、こちらも誕生木の出口商品の定番JUNE STUDIO佐伯勇樹さん。懐刀でもある秘密工場(!)の技術力も含めて、自分の中で思い描いたものよりも数倍もいい出来栄えに仕上がったと満足しています。これだと、大きな材は必要なく、切り分けたブロック状の材料でも作ることが出来ます。また、その強烈な匂いが商品特性としても意味が出てきました。

デザインは、親鴨1匹(A)、親子2匹(B)、親子4匹(C)の3パターンがあります。親子4匹になると、本体170㎜+金物70〜90㎜と結構大柄なのですが、イチョウそのものは非常に軽いので取り扱いは容易です。独特の匂いを活かすため、今回はあえて無塗装としています。「匂い」で苦労したものの、最後はその「匂い」が助けてくれました。やはりこの世に存在するものに意味のないものなどはない!

イチョウの名前の由来である鴨(ダック)と匂いの効果から生まれたブックエンドですので、商品名は『ダックエンド』。英語的には問題があるのかもしれませんが、もうこの組み合わせしか思い浮かばなかったのでこれに決めました。とりあえずは完成したものの、細かな調整作業が残っておりますので、個別の価格などにつきましては、作業が終わり次第『誕生木』のコーナーにてアップさせていただく予定です。さて次は急いで12月の誕生木!!

 




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