森のかけら | 大五木材


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20140123 1ケヤキは確かに堅牢で強い木ですが、400〜500年で材のピークを迎え、それ以上になると材質が劣化してパサパサになりやすいと言われています。ケヤキの場合は、ヒノキの5倍の速さでセルロースが崩壊するからなのだそうです。とはいえ、それだけの長い年月を耐え忍ぶ城や塔など特殊な事例に使用される場合においてのことで、通常の一般建築に使う場合においては何ら問題がありません。是非ドンドン活用していただきたいものです。

 

Exif_JPEG_PICTURE材のピークは400〜500年とはいえ(それでも十分に長いのですが!)、その後突然折れたり腐ったりするわけではありません。耐用年数は800年も1000年もあるとの研究もあるようです。ただしケヤキは個体差が顕著で、色あいひとつとっても黄色っぽいものから赤や茶、褐色等々、実に千差万別。数百年もその姿を保たせようという城や塔などの建築物にはそれなりの樹齢の、それなりの材質の木が選ばれていることをお忘れなく。

 

20140123 3またケヤキは栄養分を吸い上げる力が強いので、土壌や水質の影響を受けやすい木としても知られています。そのため環境の良い場所ですくすくと素直に育ったケヤキは、素性もよく狂いにくく加工もしやすいのですが、その反面年輪も粗くなりがちで木目の妙味を楽しむにはもの足りません。むしろ決して恵まれてはいない環境で成長に苦労した木の方が、年輪が詰まり、苦労の跡が面白い杢となって現われ、材も長持ちする傾向にあります

 

20140123 4 .bmpただしものには程度があり、あまりに性の悪いものだと、加工後も大暴れして手に負えなくなってしまうのでそう意味でもケヤキは材質を見極める目が求められる木なのです。ちなみに本当の銘木と呼ばれるケヤキになると、小口から息を吹くと3尺(約910mm)通るものが最高などと言われています。弊社においてはそんな立派な高級銘木はありませんが・・・。こうして改めて書けば書くほど、ケヤキの魅力、奥深さが再認識させられます。

 

Exif_JPEG_PICTUREこれからもケヤキの高級銘木を買い集めるつもりはありませんが、一方的な対抗心からかつて疎遠になってしまった「広葉樹の王様」に敬意を払い、地元のケヤキあたりをこれから少しずつ集めていこうと思っています。ケヤキは大きな木ではなくとも十分に楽しめる素材です。部分的に使うだけでも雰囲気の漂う木ですし、小さいなりに杢目の楽しさにも出会える木だと思います。ちなみにケヤキは8月の誕生木。その木言葉は、「崇高」であります。

 

※「今日のかけら/ケヤキ」は、「適材適所NO.110」に加筆したものです。




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