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昨日に続いて「カラマツ」について。南波さんの作るカラマツのフローリングやパネリングの内装材に対して、木童の木原さんは絶対的な信頼を置いていましたが、南波さんは特別な技法でカラマツを製品化されていたわけではないのです。先に紹介したようにカラマツという木は、成長しながら螺旋状にねじれていく性質とヤニが出るという性質から、建築材や家具材に使う事が避けられてきた経緯がありますが、それは乾燥技術の進歩によって克服されたのです。
しかし、それはすべてを機械で強制的に完璧にコントロールできるものではなく、最後のもっとも大切な養生期間(乾燥機から出した後に、桟積みして上に重しを載せて圧締し養生させる)だけは、ひたすらじっと時間をかけて待つしかない工程なのです。南波さんは、この工程にたっぷりと一ヶ月程かけます。それは、この「待つ」という行為がカラマツを商品化させるために絶対必要な「要素」だと分かっているから。何も目新しいことではなく基本中の基本。
南波さんは、そのタイムスケジュールに愚直なまでに従い堅守されているのです。それこそが良質のカラマツ製品を生み出す手段だと信じているから。しかしその工程を守ろうとすると、製材された板を最終商品にまで仕上げるのに数か月~半年もの時間が必要となります。当然その間、生産者にお金は入りません。この養生期間を短くしたところで、正直仕上がった商品は見た目にさほど違いは見当たりません。結果、養生期間を早めて製品化する工場が続出しました。
仕上がった直後の「見た目」としてはさして変わり映えがないようにみるえものの、実際施工して時間が経てばその差は歴然となります。乾燥後の養生期間が甘いと、施工後に材が収縮して隙間が出来ます。材がしっかり乾燥し乾燥窯から出した後、屋外で圧締し時間をかけながら大気中の湿度に戻していくことで材が安定するのです。そこを急くと戻りが甘くなり、施工後の収縮につながるわけです。それは自然の法則に従いひたすら待つしかない、マツは待たねば出来ぬ!
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