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『ナナカマド』というな名前の由来については、あくまでも諸説あってこれが絶対というわけではありませんし、そうやって決めなければならないものでもないと思います。それでも先人たちがなぜそう呼んだのか、呼ぶようになったのかという事に思いを馳せて想像し、推察するというのも木の愉しみ方のひとつだと思うのです。私もずっと、七回竃に入れないと燃えないからだと思い込んでおりましたので、中村浩先生の持論を知って木の愉しみの奥深さに触れた気がしたのです。
ところで、ナナカマドは四国にも自生していて、秋になると小さくて真っ赤な実をたわわについて山に彩りを与えてくれるらしいのですが、立木にとんと疎くて恥ずかしながら立っている実物を観察したことがありません。熟して間のない実には強い苦み成分が含まれていて、鳥も食べないが、越冬すると食べられるようになる。北海道では街路樹としてもっとも多く植栽されている人気のある木でそうで、ナナカマドを市町村の樹と定めている自治体は34市町村もあるほどです。
たっぷり水を含んだ生木は燃えにくく、焚き火の火床に使われたり、肉の串に使われるほどですが、よく乾かせば重硬で緻密でもあることから道具の柄や台木、細工物などにもなるようですが、大きな材が安定的に供給できるというわけではない事から、決定的な用途が定まっているわけではないようです。私も大きなナナカマドの木を扱ったことがないので実感はありませんが、端材から見ても材が緻密で堅牢な事が分かるので材さえあれば家具にでも充分使えると思います。
エゾナナカマド、サビバナナナカマド、ナンキンナナカマド、タカネナナカマド、ミヤマナナカマド、ウラジロナナカマドなど仲間も多く、海外にもオウシュウナナカマドやアメリカナナカマドなどもあります。英語では『マウンテン・アッシュ』ですが、葉の形や樹皮の色合いがタモなどに似ていて、低地に育つタモ類に対して高地に育つことが理由のようです。木に精通したケルト人は燃えにくい事から『灰にならない樹』と呼んだそうですから木に対する見立てもさまざま。
果たして本当に七回も竃にいれないと燃えきれないほど堅いのかどうか、端材の端材で試してみたいところですが、現在は【森のかけら】に使える程度の端材を北海道の製材業者から分けていただいているレベルですので、端材といえども灰塵に帰させてしまうには抵抗があります。いずれナナカマドの原木でも手に入る事があれば、しっかり乾かせて家具などに使い倒して本当に余った端材の端材で燃焼実験をしてナナカマドの名前の由来を確認してみたいものです。
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