森のかけら | 大五木材


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今日のかけら・#082 【七竃/ナナカマド】 バラ科ナナカマド属・広葉樹・北海道産

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昨日、消防の出初式の事を触れたのでその流れで本日は「木と炎」についての話。場所や状況によって、木は燃えて欲しくないもの、燃えて欲しいものになったりします。家や家具、更に森林、うちの倉庫の木製品などは当然燃えてはならないモノですが、一方で寒いところで暖をとるための薪としてはよく燃えて冷えた体を温めてもらいたいもの。燃えても困るが燃えなくても困るというアンビバレントな役割を求められる木ゆえに、太古の昔より火にまつわる逸話も多くあります。

 

20150126 1燃えやすい木をもって火を封じるというのは、毒をもって毒を制するという考え方に相通づるものがありそうです。燃えやすいはずの木材の中でも比較的燃えにくいとされる密度が高い硬質な木には、何か火を封じ込める強い力が宿っていると思われたのかもしれません。例えばアイヌでは、ハルニレの木をこすって火を得た事から、は神様の位では最高の「火の神」として敬われたそうです。一方で燃えにくい木は、文字通り火事除けとしてお守りとされます。

 

20150126 3そんな火事除けの木として有名なのが『ナナカマド』の木。漢字では『七竈』と表わします。バラ科の落葉高木で、全国の高山に分布していますが、せいぜい10m前後にまでしか大きくならないので、材として市場に出て来ることはほとんどなく、私もその名前は知っていても【森のかけら】を作るまでは実際に手にした事もありませんでした。なのでナナカマドと聞くと、木よりも先に思い浮かんだのが昆虫のカマドウマ。ただのカマドつながりなのですが・・・

 

Exif_JPEG_PICTUREさてその変わった名前の由来についてなのですが、一般的には「材が燃えにくい事から、カマドに七回入れてもまだ焼け残る事からこの名前がついた」と流布されていて、ほぼそれが定説化しています。かの牧野富太郎博士もそう記されているのですが、それに疑問を持たれる方もいらっしゃいます。その方々はナナカマドの木が決して燃えにくくはなくて、むしろしっかりとよく燃えて燃え残ることはないと自分の経験で知っておられます。ではこの名前の由来は一体?




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