森のかけら | 大五木材


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本日は歌や文学的世界にも登場するアセビ(馬酔木)という木について。『まほろば』という曲で存在を知ったアセビですが、若い頃は実際にその姿を見たこともありませんでしたし、私にとっては曲の世界の中でしか興味の対象としかなりえませんでした。それは木を取り扱う仕事に就いても同様で、建築材としてほぼ無縁のアセビは、その姿はおろか名前すら木材市場で聞く事はありませんでしたので、(住宅や家具などの)木の仕事には無関係な木という印象でしかなかったからです。

 

改めてアセビの森の写真とかみれば、太陽の光を遮りその曲がりくねった樹形はいかにも魔女の出てきそうな妖しい雰囲気があります。昼さえ薄暗いアセビの森、夜になってフクロウの鳴き声でも聞えた日には・・・。アセビの材の出口については後述するものの、この光景って何かに似ていると考えていたら、ティム・バートンがやサム・ライミの描く映画の世界に出てきそうな悪魔の森へいざなう異空間。そういう映画のロケ地として招致すれば意外と使えたりするのでは?!

 

さて、見ようと思わなけば、その木が目の前にあっても気づかないものです。曲のイメージから、てっきり奈良の辺りに生育する特殊な木とばかり思っていて、山に入るようになっても愛媛の山にあるアセビの存在はまったく見えていませんでした。アセビは、温帯中部以下の山地に広く分布する常緑の中~低木で、四国では標高標高1000m以下で多く出現するようです。春から初夏にかけて釣鐘形の小さな白い花が穂になって垂れ下がり、満開時にはまるで枝に雪が積もったように見えるほど白い花で包まれます。

 

この木の枝葉には、アセボトキシンという動物の神経や呼吸中枢を麻痺させる有毒成分が含まれていて、牛や馬、鹿などの大型生物でもこれを食すると酔ったように足がふらつき、足が痺れて動けなくなってしまう。そのため鹿などの草食動物はアセビを嫌うので、鹿の多い場所ではアセビが群生することがあるようです。しかし鹿はそれをどうして知っているのか?匂いなどから危険性を知るのか?万葉の時代から日本にあったわけですから、遺伝的に情報が継承されているのでしょうか?

 

いずれにせよ馬(鹿)が食べると酔ってしまうから、馬が酔う木で馬酔木(アセビ)。あるいは、酔って足が痺れる事から足痺れの木が縮まってアセビになったとも言われていますが、いずれにしてもその漢字が表わす通り、この木の持つ有毒性を如実に表現したうまいネーミングであることに違いはありません。名前の由来としてはこの他にも、『シキミ』同様に「悪(あ)しき実」から来ている説や、果実が割れる事から「はぜ実」から来ているというのもありますが、ちょっとパンチがないなあ・・・続く。




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